「国産コロナワクチン開発」に挑むKMバイオロジクス!変異のスピードが速まり、先行品が普及する中での奮闘!
みなさんお元気ですか?
さて先週7月6日、明治HDの医薬品セグメントに関する記者説明会がありました。明治HDはグループ企業を通じて、他社が敬遠するワクチン、抗菌剤開発に積極的に取り組んでいます。ご承知の通り感染症は、いつ何時、どこで発生し、どのくらいの範囲、期間続くのか。流行予測が難しく、収益の見通しが立てにくいのです。そのため、日本でワクチン、抗菌剤に取り組む新薬メーカーは、明治の子会社MeijiSeikaファルマとKMバイオロジクス、そして塩野義製薬くらいしかなくなってしまいました。
KMバイオロジクスの新型コロナワクチン開発は期待され、注目を浴びています。いま現在、国内で広く使用されているファイザー社製、モデルナ社製のワクチンは全部米国からの輸入品ですから、米ほか海外で需要が急速に高まれば、日本への輸入が停滞するリスクがあります。また、双方ともコロナウイルスのmRNA(遺伝子の設計図)を脂質膜で包んで注射し、ウイルスへの抵抗力(抗体)を高めるタイプのワクチンで、新型コロナパンデミックで、初めて使用された新技術です。
一方、KMバイオロジクスは純国内メーカー。しかも開発中のコロナワクチンはインフルエンザ、小児用感染症予防などで長く使われ、安全性が確立している不活化ワクチン(ウイルスや細菌から感染能力を抜いて、それを注射して抵抗力を高める)です。現在、鋭意開発中で、早ければ来年には実用化されます。
ただ、コロナウイルスが変異するスピードは速く、すでに実用化されているファイザー、モデルナなどのワクチン接種も全世界で普及しています。そうした中、一定の被検者を確保し、試験で有効性、安全性を証明するのは、ものすごく難しくなっています。
とかく医薬品、ワクチン開発は複雑で一般になかなか理解されず、「日本は遅い!早く出せ!早く出せ!」と、メーカーへのプレッシャーは高まるばかりですが、KMバイオロジクスには、地道に試験を積み上げ既存ワクチンより有効性、安全性が高い、日本初の素晴らしい新型コロナワクチンを開発して欲しいです。
写真はKMバイオロジクスの永里敏秋代表取締役社長。それでは皆様、暑い日が続きますが、お身体に気を付けて。素敵な一週間をお過ごしください!!!