エーザイの内藤晴夫CEO アルツハイマー治療薬開発「不退転の決意」表明!!!

 

 みなさんお元気ですか?春近しと言えど本日、降雪也。油断ならん気候です。

 さて先週16日、アルツハイマー型認知症(AD)の治療薬開発に力を入れているエーザイのインフォメーションミーティングが開かれ、内藤晴夫代表執行役(CEO)が今後も、ADの治療薬開発に不退転の決意で臨む姿勢を表明しました。

 エーザイは90年代半ばにADの進行を遅らせる薬アリセプトを米国、イギリス、日本に送り出して以降、一貫してADを「治療する薬」の開発を目指しています。しかし、この領域は中々、ハードルが高い。症状の進行は抑制できても、症状をなくす、すなわち「治療効果」を証明した薬は、今の今まで出ていない。

 昨年6月、エーザイと米バイオジェンとの共同開発品アデュカヌマブ(バイオジェン発)が、ADを引き起こす1因とされる脳内のβアミロイドを除去する薬として米国で承認されました。しかし、「疾患に、どこまで効果があるか、副作用は大丈夫か、データが不十分」と承認そのものを疑問視する専門家も多く、追加試験が義務付けられています。さらに米国の公的医療保険は、追加試験に参加する患者にしか認められない状況です。

 しかし、エーザイは新薬開発を続ける大方針を変えません。バイオジェンとの間で締結したアデユカヌマブの契約を変更し、自社の負担を軽減したうえで、自ら創製した第3の新薬レカネマブに軸足を置いて研究開発に力を入れます。※レカネマブもバイオジェンと共同開発契約を締結しています。

 先のインフォメーションミーティングは、内藤CEOの決意表明の場になりました。

 そもそもADをどうとらえるかーー。「老化現象のひとつ。治療すべき疾患ではない」という意見も昔からあります。人類の平均寿命が延びる中で、世界的なトレンドがADは治療より、むしろ、いかに予防すべきかが重要視されるようになってきています。そんな状況ではありますが、もし「治療薬」の開発に成功すれば世界初!!!「人類の福音」となるのは間違いないでしょう。

 個人的な意見ですが、エーザイには、新薬の開発と同時に、疾患の発症予防、治療を始める時期と止める時期をしっかり見極めるツールの開発なども期待しています。こちらの方は、ハイリスクハイリターンの新薬ビジネスと比べ、収益化がかなり難しいと思われますが。。エーザイならやってくれそうです。

 ということで写真は熱弁をふるう内藤CEO。今回はリモートで、毎年楽しみにしているリアルライブは観られませんでしたが、液晶画面を通じて熱気はひしひしと感ぜられました!!!それではみなさん!素敵な1週間をお過ごしください!

 

 

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