新型コロナウイルスが社会に「壮大なる実験」をもたらしていますね。
いやはや新型コロナウイルスの感染拡大で首都圏が戒厳令下のように静まり返ってしまいました。まあ、我々人類は700万年前から、幾多の感染症に見舞われ、苦しみながらも現在まで生き延びてきたのですから、今回も何とか力を合わせて影響を最小限に乗り切りましょう!!!!
さてウイルスの感染拡大、そして終結の見通しを連日連夜、メディアが伝えております。ただ、今回の感染防止策はそっくりそのまま図らずも新たな社会を作る「壮大なる実験」になっているという事実を、そろそろ認識しておいていた方がいいと思います。今、この時点で口にするのはいささか不謹慎かも知れませんが、あえて触れたいと思います。
例えばテレワーキング(在宅勤務)、多くの企業が実施に踏み切り、そのメリット、デメリットを実感することでしょう。メリットの方が大きければ、将来、本格導入。オフィスの縮小につながるかもしれません。製薬業界で言うと、MR(医薬情報担当者)に対する医療機関の訪問規制が強まっています。訪問規制は前からありますが、今回のはほぼ「出入り禁止」に等しいメガトン級。おそらく感染騒動が収まっても、MRニーズは完全に基に戻ることはないでしょう。
それからPCや、スマフォ画面を使ったデジタル診療。これまで細々としかやられていませんでしたが、今後は緊急時の対応として実施要件が緩和され、将来は一般化するのではないでしょうか?
製薬企業の記者会見はほとんど中止、あるいはWeb配信に切り替えです。厚労省の審議会、検討会も、是非、ネット配信して欲しい。「やればできた!!!」となって、将来、中医協なんか、ライブで視聴できるようにしてほしいです。
新型コロナウイルス発祥の地。全産業が「世界の工場」として頼り切ってきた中国依存の生産体制も再検討され、日本国内での生産への回帰、揺り戻しも議論になるでしょう。
株価が軒並み下落。経済に大きな影を落としています。株を持ち合って社会の発展を支える「資本主義」の本道から外れ、株を単なる利ザヤ稼ぎの財テク手段にしてしまった「市場主義」の脆さ、ヤバさを露呈しました。そんな中、任天堂などゲームメーカーの株は下振れしながらも比較的安定しています。誰とも直接会わないでゲームを介して部屋でコミュニケーションするという「一億総オタク化」が今後、一層、進むのではないでしょうか?ヒトの脳も変わり、身体感覚も弱まり、言語も無くなるかもしれません。
こうして考えてみると、すべてがGAFA(グーグル、アップル、ファイスブック、アマゾン)に好都合に動いているように見える。この呪縛から抜け出す方法はないのでしょうか?私はせいぜい自分で考え、自分で判断し、体を動かし、人に思いをはせ、心を育むーーー。ということでささやかなる抵抗を続けていきます。
と、とりとめのない話になりましたがお知らせ。先週、三菱ケミカルホールディングスによる田辺三菱製薬の100%子会社化が完了。新たなビジネスモデルが誕生しました。この動きは、製薬業界史に残る奥深さを抱えております。雑誌、医薬経済に記事を書きましたので、是非、お読みください。
◆上場廃止で始まる田辺三菱の「新世界」(医薬経済20年3月1日号)◆
写真はデマでトイレットペーパーが全くなくなったスーパーの棚。それではみなさん、めったにない戒厳令下を味わいましょう。手洗い、洗顔、うがい、マスクを忘れずに!!!!素敵な一週間をお過ごしください!!!