ジェネリック団体の「踏み込みが浅い」、新産業ビジョン
さて先週、ジェネリック医薬品(GE)企業で構成する日本ジェネリック製薬協会が「次世代産業ビジョン」を公表するということで、その記者会見に行ってまいりました。ビジョンは国が示す方向性に基づき、GE企業として何ができるかを1年半かけてまとめたものです。詳細は各自でご覧になってもらうとして、これまで培った製剤技術、生産技術を応用して患者の利便性の向上に質するとか、協働生産体制を敷いて安定供給体制を維持するとか、中身を見ると何一つ間違ったことは書いていない。というか、申し訳ないんですが、外部から見ると当たり前のことを当たり前に書いているようにしか見えない。可もなく不可もない。パキパキの優等生。GE薬協の委員長はこのビジョンで「GE企業の夢を語った」といっていましたが、字面を追う限り「夢」は見えてこない。どこが「夢」なのか?決して嫌味でなく記者会見なのだからこそしっかり説明して欲しかった。
いま医薬品産業が抱える課題、問題、国民の期待はなんなのか。そこにGE企業として、GE団体としてできること、やるべきことはなんなのか。そこをもっとリアルに、もっと踏み込んでわかりやすく提示して欲しかった。
それから記者会見の質疑。。。このビジョンをまとめた政策委員会実務委員会の委員長ほか、各委員5人が登壇したんですが、委員長1人がほんとんどすべての質問に応えてしまい、まったく消化不良でした。5人の委員の話もお聞きしたかったです。会見は約2時間ありましたが、ある種の同調圧力が漂っていました。それだからか、疑問をさしはさむような質問は私以外からは一切、出ませんでした。
写真は1970年に開催の万国博覧会のシンボル、太陽の塔。久しぶりに元気な姿にお会いしました。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。