高額薬剤の登場で、保険給付範囲の見直し論議に投入
お元気ですか?おそらく、みなさまそれぞれの夏休みを満喫されたことと思います。
夏休みに熱い太陽を浴びながらふっと考えました。製薬各社のあり様はもうすでに、複数のモデルにしっかり別れているなあ~、と。。。そうしみじみ認識したのです。厚労省が医薬品産ビジョンで打ち出したグローバルメガ、グローバルニッチ、ジェネリック、OTC、ベーシックファーマetc。これは、もう現実化しています。
5月に3349万3407円という高薬価で収載されたノバルティスファーマの白血病治療薬「キムリア」が注目されましたが、早ければ今年中に、米で1億円強で発売された同じくノバルティスの乳児難病治療薬「ゾルゲンスマ」が日本で登場する見通しです。当然ながら医療保険財政はもたないわけで、その後、一気に、給付と負担の見直し議論が沸き起こるでしょう。これまで通り、医薬品はすべて医療保険の対象にするにしても、患者の負担はモノによって変える方向になる。その際、重度の疾患は全額保険でみて、軽度の疾患の患者負担を一定程度、増やすか。逆に軽度の疾患は全額保険でみて、重度の疾患は、一定程度、患者負担を増やすか。そんな議論が出て来るはずですが、すでに自民党は「軽度の疾患は自助(自己負担)」という方向に舵を切っています。保険給付の範囲が変われば、各社の事業戦略も大きな影響を受ける。自社の強み、弱みをしっかり認識して、強みを一層強化し、弱みを切り捨てる。各社経営陣のドラスティックな決断が一層、要求される時代に突入します。「業界が一枚岩になって」なんて言ってたら、もう何も生まれないかもしれません。
写真はタピオカミルクティー。こんなに流行する前から大好物です。飲み過ぎるとタピオカでおなか一杯になります(笑)それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。