バイエル薬品が記者会見で「信頼回復」に向けた「企業文化変革」を誓う!!!
みなさん、お元気ですか?先週は桜の満開で始まり、散って終わった一週間でした。
製薬業界も武田薬品のシャイアー買収に向けた動き、エーザイの日医工への後発品子会社売却など大きなニュースがありました。そうした発表のはざまで、昨年、営業活動や研究活動で問題が発覚したバイエル薬品が「信頼回復に向けて」と題する記者会見を開きました。ハイケ・プリンツ社長、相徳泰子マーケットアクセス本部長が出席。社内で研修を重ね、企業文化そのものを変えていくと意思表示しました。変えるのは「企業文化」ですから、それなりに時間がかかるわけで、昨年の問題発覚から1年足らずで、ハイ、企業文化のここをこう変えました、あるいは変わりました、と話せば、それこそ軽薄の極致です。現実問題として、目指すべき方向性は示せても、完了形で話すことはできない。という意味で、今回の記者会見は「信頼回復に向けて今後も引き続き努力を重ねます。みなさん見ていてください」という意思表示であり、それ以上でも以下でもないわけです。いいことではないでしょうか?私自身は、今回の会見を非常にポジティブに受け止めました。
しかし、記者会見で、同業他社の記者が「反省がみえない。残念に思う」と発言し、びっくりしました。この段階で、なお、努力姿勢を見せている企業を叩く必要があるのでしょうか?問題の核心がはっきりしない段階であれば、私も人一倍、戦闘モードになって企業を追及するタチですが、バイエルの問題は、一通り明るみに出て、昨年、さんざん叩かれた。そのうえで、今回、記者会見を開いたわけです。「反省がみえない」っていうポイントはどこなのか?全く理解できませんでした。土下座でもしろということなのでしょうか?転んで起き上がり前を向いて歩きだそうとする者の、頭をなおも叩く!!!私が、もっとも受け入れがたい感性で、いやあ~な気分になりました。記者は検察官でも、裁判官でも、お奉行さまでもありません。記者は、記者に過ぎない。単なる記者でしかない。偉くもなんともない。それでも取材先では、お客さんのように接触してくださり、表面的に持ち上げてくださる方も多いので、自分を見失いそうになることがままあります。私は一ジャーナリストであり、記者でしかない。自分自身、勘違いしないように、定期的に振り返り、深く戒めたいと思います。
写真は記者会見するバイエル薬品のプリンツ社長。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください!!!