武田薬品の岩崎取締役が日本事業で初の記者会見!!!
みなさん、お元気ですか?先週月曜日は休日だったので、2週間ぶりの更新となります。
さて、先週2月17日、武田薬品の国内事業部門ジャパンファーマビジネスユニット(JPBU)の記者会見が開かれました。グローバル化はもちろん大事ですが、国内の医療環境、医薬品市場も急激に変わっています。武田がそこにどう対応するのか。注目されています。しかし、ここ数年、大新聞とか、一部の専門誌、マーケティング誌の個別取材にチョコチョコっと応じる程度で、積極的に発信してきたとはいいがたい。今回の記者会見は、15年4月にJPBU代表に就任した岩崎真人取締役が、初めて複数メディアの前で武田の国内事業方針を語る場となりました。(正確に言うと武田テバ設立時に会見していますが、あくまで新会社のことが中心でした)
日本の製薬企業は、決算会見とは別に、直近のトピックに焦点を当てて、記者に現状を説明する懇談会を開くところが多いです。アステラス、大日本住友、田辺三菱、エーザイなどは毎年、やります。外資系企業も、ファイザー、中外製薬、最近はGSKも開いています。より深く、より正確に自社の現状を理解してもらいたいという企業の側の意図があります。かつて武田薬品も開いていたのですが、私が覚えている限り12年3月を最後に開かれていません。クリストフ・ウェバー社長就任とともに、急速に進む幹部人材のグローバル化、ダイバーシティーや、ブロプレスの誇大広告問題があり、いつの間にかフェードアウトしてしまいました。そうこうしているうちに記者間では「武田はすでに日本市場に興味を失っている」という皮肉もささやかれるようになりました。
そういう中で開かれた今回の記者会見でした。国内医療環境の変化にいち早く対応するため、専門性の高い医薬品を扱う部門を新設したり、営業所を88か所から154か所に細分化するという内容でした。新鮮味や斬新さには欠けますが、日本市場に対する武田の前傾姿勢、思いをしっかり感じとることができました。製薬企業の事業基盤は急激に各国に広がり、日本事業が捉えにくくなっています。これを契機に、是非、年1回の「日本事業説明会」を定期化して欲しいです。ただ、以下の3点ははっきりいって不満です。①質問を1人2問に制限する②会見を1時間きっかりとし、1分たりとも延長しない③プレゼンで使用したスライドを配布しない――。とくに③については、それほど機密性が高いようには思われませんでしたが、後からお願いしても「配布できない」とのこと。考えてみても合理的な理由がよくわからない。あるとすれば「コピーと紙代の節減」くらい????だとしたら、あまりにみみっちい話ではないでしょうか??どうですか?武田さん!!!頼みますよ。【お断り】この件(③の不満)はブログの初回アップ後、2月19日夕刻に、一部のスライドを除いてご対応いただきました。武田、広報に感謝いたします。
写真はJPBUプレジデントの岩崎真人取締役。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。