ジェネリック医薬品業界が、自ら「集約化」、「大型化」の可能性に言及!!
みなさん、お元気ですか?先週は、医薬品関連各社の決算発表や、各種記者会見が集中しました。今週は制度改革について、中央社会保険医療協議会で製薬業界代表が意見を開陳します。6月には18年度予算編成の柱となる、いわゆる骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)がまとまります。そこに向けて、関係各所の動きが活発化しております。
さて決算発表、記者会見が集中する中、日本ジェネリック製薬協会が5月9日、「ジェネリック医薬品産業ビジョン」を公表しました。GE薬協がビジョンをまとめるのは初めて。各社で議論して大上段に「ビジョン」を作ろうとすると、どうしても最大公約数的な内容になり、細部への踏み込み浅くなります。ご多分に漏れず、今度のGEビジョンもそういう面があり、正直、記者の私としては「食い足りない」です。しかし、痛みを覚悟して、新たな時代に適した姿に、「変容」を遂げようとする業界の決意は、十分くみ取ることができるので、第1弾としては評価したいと思います。
最も大きいのは各社が「役割を明確化」することによって、「メーカーの集約化や大型化に繋がる可能性がある」と明記したことです。GEに対しては「同じ成分なのに、製品数が多すぎる」「メーカーが多すぎる」などの批判が強いです。例えば、一般の人が薬局でGEをもらうにしても、どの企業の、どの製品が、どういう特徴を持っているのか。あるいは、その企業はどんな企業なのか。よくわからないというケースが多いでしょう。それを受け、ビジョンでは、今後、GE各社が、それぞれの特徴を活かした経営を進める必要性を強調、そうすれば「この分野は手放そう」「この分野は他社と組んで増強しよう」「うちは製造だけに特化するから、製造承認権は、他社に譲ろう」という動きが出て、結果、企業の「集約化」「大型化」が進むと予測しています。日本の製薬業界は、なかなか再編統合が進みませんが、GE業界から少しずつ動いていくかもしれませんね。
写真はGE薬協の記者会見模様。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください!!!だんだん外気が湿気を帯びてきたような気がします。お体に気を付けて!