オプジーボの薬価修正、日医の主張と、厚労省のガイドラインで、トーンダウン
みなさん、お元気ですか?東京にも梅雨明け宣言が出たようですね。しかし、梅雨というほど雨、降りましたかね?なんだかあっけない気がいたします。
さて、中央社会保険医療協議会で始まった「高額薬剤への対応」論議。小野薬品のオプジーボがターゲットになっていますが、すぐに薬価を修正すべきという意見は、急激に弱まっているように思います。
もともと日本医師会の委員が議論を持ちかけたのですが、先週、「もし薬価を修正して、下げるなら、浮いた財源を診療報酬に回せ」と強調し出したので、簡単に結論を出すのが難しくなりました。一方、厚労省は高額薬剤について公的な「最適使用推進ガイドラン(GL)」を作成することを提案しています。どんな医薬品も最適に使用すべきなのは、当然なのですが、GLを公的に作成することで、高額薬剤はより厳格にチェックする考えです。
で、結局、オプジーボの薬価はどうするの?
「薬価下げたら、診療報酬に回せ」という医師会の発言は、逆に見れば、「診療報酬に回さないなら、高いままでいい」と言っているように見えます。また、厚労省の公的な使用GLは、飽くまで安全対策であって、薬価問題とは別モノです。しかし、それを敢えて、中医協に提示したのです。「GLを作って、適正に使うから、18年4月の通常改定時まで、薬価修正は待ってください」と言っているようにも見えます。
オプチーボは、もともとメラノーマしか使えなかった。患者が少ないからという理由で高い薬価がついた。しかし、その後、肺がんの適用を得て、急速に売り上げを伸ばしています。高い薬価を付けた時と、前提条件が変わっているのです。現行ルールでは、薬価修正のは次の改定時(18年4月)なのですが、すでに売り上げは1000億円を超えているのです。後1年半以上も、高い薬価のまま急激に伸びる売り上げを医療保険で補てんしていいのでしょうか?
もちろん、オプジーボは素晴らしい薬です。とはいえ苦しむ患者、医療保険財政を支える国民の立場からすれば、薬価は早急に修正すべきでしょう。
で、写真は新宿東口の八百屋さん。パイナップルの串刺しが海外からの旅行者に大盛況。人だかりができていました。珍しいのでしょうか?(笑)では皆様!素敵な一週間をお過ごしください。