アステラス製薬の存在感が益々増大、武田のウェバー体制は安定感もやや精彩欠く
Posted on 5月 16th, 2016 by IDAKA
さて先週は連休明け早々、原稿締め切り。その後、製薬各社の決算会見が集中しました。「今回は、可能な限り直接、会見に参加して経営陣の気風に触れよう!!」と一念発起し、武田薬品、アステラス製薬、第一三共、エーザイ、塩野義製薬の会見に参加しました。 決算数値は各社概ね好調。武田のウェバー社長体制も2年目となり、安定感が出てきたようです。しかし、急成長するアステラス前では、やや精彩に欠ける。売上高こそ1兆8074億円でトップ(アステラスは1兆3727億円)ですが、営業利益は数年前にアステラスに抜かれたまま。アステラスの約2500億円に対して、武田1308億円です。武田は人事、戦略面で何かと話題を呼びますが、実質的な成果という点では、今一なのです。アステラスは不正製造で問題になった化血研を引き取る方向で協議を進めていますが、「もしアステラスが引き継げば化血研をお荷物どころか、成長企業として発展させるかもしれない」という期待感を抱かせるほど、プラスの勢いを持っています。
第一三共はランバクシーの呪縛から完全に解放され、増収増益。遅ればせながらオンコロジー(がん)に集中します。今後、この領域で、どれだけポテンシャルを発揮するか注目です。エーザイにはアリセプトに続く、認知症治療薬の開発に期待したいです。塩野義は2020年までの単独路線継続の中で、どんな展開を見せてくれるか注目したいです。
写真は先日、街で遭遇した可愛いらしい連中です。決算会見で忙しなく飛び回る道すがら、ホッと一息気持ちを和ませてくれました!!では、皆様、素敵な一週間をお過ごしください!!