宙に浮いたままの「バイオ後続品・使用促進」、まずは政府主導で市販後試験に着手すべき
Posted on 4月 18th, 2016 by IDAKA
生物学的技術を使って精製するバイオ医薬品は価格が高いことで知られています。すでに世界売上の上位10製品中、7製品がバイオ医薬品です。しかし、これらの製品特許が、昨年、今年に、続々と切れていくのです。要するに先行メーカーの製造技術を使って、後続品を作っていいわけです。先行品よりも、安く作れば医療費も助かるし、先行品よりも優れた点を発掘すれば、患者にとって朗報です。ところが、日本企業はみな及び腰です。バイオ後続品(シミラー)を製造販売する際は、韓国や、中国に生産委託しているのが実情です。「バイオ医薬品の製造設備は、コストがかかる。一度始めて、失敗したら大変だ」。というのが理由でしょう。使用に際して医療現場、患者の理解も今一つ進んでいないという現状もあります。
与野党を交えた超党派の国会議員が昨年、「バイオシミラーのバイオシミラー(BS)使用促進議員連盟」を発足。識者を呼んで勉強会を繰り返していますが、それ以上の動きはありません。当初は、「バイオシミラーの使用促進に向けた法案を提出する」という声もありましたが、いまは声が小さくなってしまいました。バイオシミラーの使用促進に向けて何をすべきか。おおもとの議論がまとまっていないのです。
欧州ハンガリーではバイオシミラーの有効性、安全性が先行品と変わらないことを裏付けるための市販後研究を、政府が率先して実施しているといいます。ある種、政府が責任を持って「使用促進」の旗を振っているのです。日本ではできないものでしょうか?
写真はとある街の商店街。こいのぼりが一杯!!(*^_^*)
それではみなさん。素敵な一週間をお過ごしください。