終末期医療は、どこまでが適切か?どうあるべきか?丁寧な議論が「待ったなし」の状況
Posted on 4月 11th, 2016 by IDAKA
さて18年度もスタートして2週間目に突入。医薬品政策で今年度、最大の目玉は、何といっても費用対効果!薬の効果と値段が、本当に見合っているのか?それを議論するのです。本格的な議論はまだですが、早くも場外では前哨戦が始まっています。小野薬品の非小細胞肺がん治療薬(PD-1)抗体、オプジーボが叩かれまくっています。今年2月。本来の所管ではないのに、厚労省の医薬品等安全対策部会で「薬価を下げるべき」という意見が出ました。「すべての患者に使ったら薬剤費は年間1兆7500億円増える」(国頭英夫委員、日赤医療センター化学療法科学部長)と、財政影響を危惧してのことです。先週6日の記者会見で、日本医師会の中川俊男副会長も国頭氏の意見に賛成し、「医療経済学的なことを考えながら医療をする時代に入った。丁寧な議論をしたい」と発言、同日開かれた社会保障審議会医療部会でも「医療財源がもたない。終末期医療の整理が必要」との意見が出ています。
ズバリ言ってしまえば、喫緊の課題は、個々の医薬品の価格というより先に、終末期医療の費用対効果分析でしょう。政治家、行政官は及び腰でしたが、人口構造から言って、もう先延ばしは許されない。待ったなしの状況です。確かに、敬遠したい議論ですが、そこに踏み込まないと、医療財政はパンク。崩壊します。
写真は近くのスーパーの陳列棚。春の彩がきれいです!それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。