「50歳」になった後発医薬品業界、日本ジェネリック製薬協会に「患者を見据えた」活動を期待
後発医薬品専業の団体、日本ジェネリック製薬協会(ジェネ協)が設立50周年を迎えました。かつては特許が切れると、複数の企業が薬価収載し、思いっきり安い値段で売りまくる。そして、その後、収益が得られなくなると、臨床現場でニーズがあろうがあるまいが、関係なく、とっとと製造をやめる。新薬メーカーは、次から次にゾロゾロと出て来るから、ゾロゾロ医薬品(略称ゾロ)と言って、後発品ビジネスを蔑んでいました。しかし、昨今はそんなことはありません。後発品企業も、一度、販売を始めた製品に責任を持ち、安定供給を続けていますし、製剤に工夫を凝らし、時として先発品を超える付加価値を持つ製品が出てきます。沢井製薬が俳優、高橋英樹氏、東和薬品が黒柳徹子氏を起用してCM飛ばし、その効果もあって、ジェネリックという名称もすっかり普及定着しました。
ジェネ協のHPで沿革を見ると、なんと1965年12月の発足当時は、チアミンジスルフィド製剤(TDS、解熱鎮痛剤などに含有するビタミンB1製剤)を作っていた15社のみだったそうです。68年4月に、後発品を製造販売する中小企業の枠を広げて、医薬工業協議会に発展。そして08年4月、現在のジェネ協に名称変更したのです。いやあ~覚醒の感がありますね!厚労省の使用促進策もあって、今や後発品市場は急激に伸びています。しかし、いつかは、それもプラトーを迎える。今後50年、ジェネ協は臨床現場にどんな恩恵をもたらすか。明るい未来を切り開いてほしいです。
で、写真は休日の公園で。一気に春がやってきたように暖かい午後、ふと空を見ると、鳥さんの巣がありました(見えますか?)。何鳥でしょうか?ここにも暮らしがあるんだなあ~とほっこりした気分になりました。それではみなさん。春までもう少しです。素敵な一週間をお過ごしください。