MR叩きは、もうウンザリ!批判するならマネジメントでしょ?病院をクライアントに薬剤を選別するニュービジネスの登場に期待!
みなさん、お元気ですか?休み明けの月曜日は静かな薄曇りでスタートを切りました。街中を舞っていた花粉も湿気で地に落ち、ゆったりした佳い滑り出しです。
さて、製薬企業のMR(医薬情報担当者)の現状を数年ぶりに取材し、医薬経済3月1日号に記事を書きました。ここ10数年、MRを巡る報道は「このままじゃダメだ」「いらなくなる」と悲観論ばかりですが、もうウンザリ。現場のMRに苦言を呈するのは簡単ですが、果たしてそれで、なんか変わるでしょうか?MRは一企業の一情報担当者ですから、個々人ではどうしようもない限界もあるでしょう。少なくとも各社の人事戦略担当のマネジメントが変革の必要性を認識して、戦略、評価体系を改めなきゃどうしようもないことが多いはずです。展望なきMR叩きは、もうやめませんか?そんな思いを込めて執筆しました。
取材過程で、製薬企業の依頼を受けてMR活動を実施するCSO(営業受託業)のコントラクトMRが増えていることを再認識しました。09年は1769人だったのが今は5000人くらいまで膨らんでいます。しかし、日本のMR総数は6万5000人ですから、7%強です。採用は製薬企業外の営業経験者がほとんどだから、MR経験者の受け皿にはならないでしょう。コントラクトMRが世界で最も多い英国ですら全MRの25%ですから、製薬企業の外部委託は、やはり一部に過ぎずコアの部分はしっかり自社のMRが支えています。ですから今、日本でコントラクトMRが増えていると言っても間違いなく、いつか頭打ちになります。
CSOも、成長のために新たなビジネスモデルを作っていかねばなりません。現時点では、クライアントとなる製薬企業の看板を背負った営業マンの域を出ていない。製薬企業ではなく、医療機関を顧客にした受託ビジネスはいかがでしょうか?医薬情報のプロとして、病院薬剤部との間に立って、各社のMRが持ってくる情報を精査し、適正な薬剤選択を支援するのです。そういうの是非やって欲しいです。しかし、個々の病院は製薬企業ほどお金持っていませんから、収益面で難しいでしょうか?
で、写真は2月24日、品川で開かれたMR認定センターのミーティング。各社のMR教育研修担当者がズラリ。数年ぶりに取材させていただきましたが、テーマに、とくに大きな変化はありませんでした。個人的には、もう少し核心に迫る議論が欲しいです。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください!