ジェネリック(後発品)業界に「製品数が多い」「価格のバラツキが大きい」と言うのは「企業数が多いから少なくしてくれ」と言うに等しい!!
みなさんお元気ですか?15年1月は今週で終わり。あっという間です。各種団体の新年恒例パーティーも1月29日の医薬品卸連合・薬業政治連盟主催で一段落です。己(オノレ)は先週も複数のパーティーを転戦しました。中でも21日の日本ジェネリック製薬協会のパーティーは今後の薬価制度改革への警戒感がビシビシと伝わってきました。
後発医薬品の保険請求価格は、ご承知の通り14年4月から、3つの価格帯のみとなりました。普通、市場に出回っている製品は、一製品一価格というのが当たり前なのに、3つに括っちゃうんですから、すごいことですよね。後発品は、特許が切れた医薬品と同一成分・同一効能の医薬品。なんで「あまり数が多く、価格がバラ付いていると、薬局や患者が混乱する。だから3つにまとめちゃいましょう!」ということになったのです。しかし、3価格帯になった後も、医療機関や薬局への納入時に「保険請求価格から何%値引くか」で、後発品間の競争が熾烈化しています。次の薬価制度改革では「値引き合戦ばかりやってるなら、現場が混乱するから、もう保険請求価格は1つにしましょう。それで商売が成り立たないところは、廃業してもらいましょう」という流れになっています。
パーティーの席上、吉田逸郎会長(東和薬品社長)は「1価格帯は問題」と指摘しましたが、厚労省の二川一男医政局長は一成分に何10種類もの後発品がある現状に触れ、「使う側から見て、これでいいのか。何らかの方策を考えていかねばならない」と、後発品の集約化を一層進める姿勢を見せました。沢井製薬の澤井光郎社長は締めのあいさつで「16年4月から3年連続の薬価改定がある。経営への影響は大きい。だから18年4月以降を考えてお互いの経営をしようではありませんか」と値引き競争を牽制しました。しかし、考えてみると「製品の数が多い」「価格のバラツキが大きい」という批判は、かなり無茶でもあります。だって企業マインドからすれば、沢山、製品を出して、自分たちの意志で値付けするのが当たり前だから、企業数が多ければ製品も価格も沢山あって当然なんです。だから「製品の数が多い」「価格のバラツキが大きい」という批判は「企業数が多いから少なくしろ」と言っているに過ぎないことになります。あな、恐ろしや。次回薬価制度改革。
で、写真はジェネ協であいさつする二川医政局長。そして医薬経済社の新年イベント、東京湾ナイトクルーズで。船上から撮ったレインボーブリッジ。フルコースの食事、お酒、夜景、最高でした!!!それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。