大塚製薬のアルバニア買収を後押しした新薬が持つ世界初の適応症、情動調整障害(PBA)に備えよ!!
大塚製薬が米国のバイオベンチャー、アルバニア社を約4200億円で買収することになりました。中枢神経系(CNS)領域を強化するのが狙いです。こういう場合、金銭授がどうなるのか。不勉強でよくわかりませんが、円安が急速に進行している中、かりに円建てで考えると、必ずしもいい時期とは言えない気がします。どうなんでしょうか?大塚製薬を束ねる大塚ホールディングスの樋口達夫社長兼CEOに記者会見で尋ねると、概ね以下のように返答しました。「為替がどうあれ、買う時は買う。かつてフランスの会社を買収する時、円安でどうしようかと思ったが、結果、買収し、いまや大きな収益を上げている」。頼もしい限りです。間違いなく年末の明るい話題のひとつです。 ただ、己(オノレ)が気になるのは、アルバニアが持っている情動調整障害(PBA)治療薬ニューデクスタ。11年2月に米国で発売され、100億円超の売り上げになっているそうです。PBAという適応症を取得しているのは、世界でニューデクスタだけ。大塚の買収を後押しした要因のひとつです。パーキンソン、脳卒中、アルツハイマー型痴ほう症の患者で、突然泣いたり、笑ったり症状を指すそうです。で、何が気になるかというと、意外に投与基準が難しいのではないかと思うのです。「製薬企業は無理やり新たな疾患を作り出している!!」という、今流行りの製薬企業謀略説を当て嵌める気はサラサラありませんが、本当に感情が昂って泣いているのか?何か中枢に異常があって泣いているのか?線引きしにくい。曖昧なままにすると、安易な投与が進み、本来の薬が持つ意義を潰しかねない。そう思うのです。日本での開発販売計画は「まだ何も決まっていない」ということですが、上市の際は、是非、しっかりした投与基準を策定して欲しいものです。
で、写真は谷中の朝倉彫塑館で撮影。屋上庭園の西側にある作品です。作品名がわからないのですが、「夕陽を見つめながら明日の躍動を誓う」って感じで、力が湧いてきます。あと、これを見ていたら、いつの間にか、デビルマンのエンディングテーマを口ずさんでいました。「だあれも知らない 知られちゃいけぇ~ないー♪」って歌(これがわかる人は同世代、(*^_^*))。それでは皆様、寒さに負けず、素敵な一週間をお過ごしください。