正念場を迎える武田薬品・長谷川社長、CASE-Jの調査結果次第では進退問題に発展しかねない!!

Exif_JPEG_PICTURE武田薬品が大規模臨床試験CASE-J(同社ブロプレスとファイザーのノルバスクの比較試験)を巡る一連の報道を受けてジョーンズ・デイ法律事務所(所在地:東京都港区)に第三者調査を依頼することになりました。法律事務所としては世界的に有名で信用性が高く、調査能力も高いことから、ジョーンズ事務所に白羽の矢が立ったようです。武田の発表によると、調査には3か月程度かかるということです。同社の株主総会は毎年6月末なので、その前には調査結果が出ることになりましょう。すでに、長谷川社長は、英国GSKから迎え入れる若手クリストフ・ウエーバー氏に代表取締役社長を禅譲し、自分は代表取締役会長に就任する方針を公表していますが、シャンシャン総会で済むでしょうか?CASE-J試験の調査結果次第では進退を問う声が出る可能性があります。おそらくご本人は、「V字回復」に向けた道筋をしっかりつけたうえで、経済同友会の代表幹事の任期が切れる15年4月辺りで、新たな立ち位置を決めようとされていたのではないかと察しますが、そこまで保つのか?微妙な空気も漂っています。

高血圧治療薬市場でブロプレスと熾烈な競争を繰り広げてきたノバルティスのディオバンが、大規模臨床試験の不正でこけた後、ブロプレスの後継品アジルバが、その穴を埋めるようにグングンと売り上げを伸ばし、武田に追い風が吹いているように見えましたが、それも怪しくなってきました。糖尿治療薬ネシーナ、高脂血症治療薬ロトリガとの包括営業をもくろんでいた肥満症治療薬オブリーンが、昨年末、国内で承認されたにもかかわらず、「ホントに医療保険で使うべき薬なのか」と薬価収載に待ったがかかって宙に浮いています。ネシーナも市場拡大再算定で、14年4月から薬価が通常より大きく下げられます。昨年末、日本で15年度、欧米で16、17年度の承認を見込んでいた新しい糖尿病治療薬ファシグリファムは、肝臓へのリスクが払しょくできず、開発中止に追い込まれました。そこに、今回のCASE-Jを巡る疑惑報道です。収益の要である循環器領域では、このところマイナスの出来事が続いています。

で、写真は武田の長谷川社長。武田の社長だけでなく経済同友会の代表幹事として、「日本国のあり方」について考え、製薬業界を超えて発言し、行動する多忙な毎日を過ごされています。己(オノレ)のような凡人から見れば、スーパーマンです。果たしてスーパーマン。この難局をいかに乗り越えるか?では、みなさま、充実した素敵な一週間をお過ごしください。

 

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