争点なき日本薬剤師会会長選、児玉、山本両候補は具体的な政策論争を闘わすべきだ!!
さて2月も終盤を迎えます。医薬関連では診療報酬改定の答申も終わり、後は薬価改定告示を待つばかりですが、その前に、医薬品と関わりの深い職能、薬剤師のリーダーを決めるイベントがあります。23日(日曜日)の日本薬剤師会会長選挙です。現職の児玉孝会長(大阪府薬出身)と、東京都薬の山本信夫(前日薬副会長)の“一騎打ち”です。選挙は、ある種、お祭りですから、マスコミ的には「東西対決」と、面白おかしく書立てなきゃならんわけですが(メディアもビジネスですから。すみません。笑)、今回の日薬会長選。傍から見ると、輪郭が不鮮明で、全くシマリがありません。理由は簡単、児玉氏と山本氏の政策的な主張がはっきりしない。当然ですが、2人の主張の違い。いわゆる“争点”がほとんど見えない。選挙なのに、“争点”が見えないという不可解な状況になっています。児玉氏は「閉塞感の打破」、山本氏は「医療関連職種や行政との良好な関係構築」なんて、今時、中学生の生徒会長選挙でも使わない、気合だけの、しょぼいスローガンを掲げております。ホントは政策的な主張は丸っきり同じで、“争点”はないんじゃないでしょうか?じゃなんで選挙するの?って思ってしまうわけです。で、聞こえてくるのは会館建設がどうたらこうたらとか、どこの誰と誰が仲悪いとか、あいつはあいつが好きだ嫌いだ、とか、そんな町内会のオバちゃんの井戸端会議みたいな話ばっかしです。日本の医療人、薬の専門家としての大局観がないんです。挑戦者であるはずの山本氏でさえ、この期に及んで「他団体との良好な関係づくり」なんて、古き良き55年体制回帰の事なかれ主義的なことを言ってるんですから、「まじっすか?そんな弱気でいいんですか?大丈夫ですか?」って聞きたくなります。せめて「薬の専門家として医師と同等に患者と向き合う」とか、「代替調剤に向けて一歩を踏み出す」とか、「調剤だけの拝金主義からの決別」くらい言って欲しいものです。
これからの医療、在宅、介護、健康づくりで、薬局そして薬剤師の活躍が期待されているのは間違いありません。それだけに日本薬剤師会の会長は学閥、人閥、地域閥、私的な遺恨、嗜好の違いに囚われない「大きな器」、そして組織を引っ張り、理想を現実化する「実効力」が問われます。で、今回のお二方。どちらがふさわしいでしょうか?直接投票権を持っている日薬の代議員は確か150人。しかし、薬剤師会会員10万人もいます。選挙は代議員だけのものではないはずです。会員一人一人が真剣に考える時期が来ています。とはいえ、いまのような選挙状況では「誰がやっても同じ」「勝手にしてくれよ」って思っちゃっても仕方がないかもですね。
で、写真は先週のバレンタインデーで、娘に貰った手作りのチョコレートケーキ。少しだけラム酒を染み込ませたパウンドを、チョコレートでコーティングしてあります。見栄えも味もなかなかの出来でありました!!素晴らしい!!って親バカですかね(笑)それではみなさん。素敵で楽しい一週間をお過ごしください。