製薬産業でも「特別扱い」は無理

 12年度診療報酬改定の付帯意見で、中央社会保険医療協議会は「長期収載品の薬価のあり方」について真正面から議論する方針を示しました。また、厚労省は12年度予算で、革新的な医薬品の費用対効果を評価する「手法の検討」に8000万円を計上しました。ご承知のように、医療保険財源は切迫しています。国民の保険料、税金は毎年、増え続ける一方です。これまで通り、全ての医薬品を保険給付の対象にするなら、給付額は適切なのか?一体、国民に与えるメリットは数値的にどのくらいあるのか?もっと安価な代替薬あるいは治療技術はないのか?検証のメスが入るのは極めて当然のこと。その結果次第で、給付額や、給付範囲の見直しがあってもしょうがない。もうそこまで切羽詰まっていると思います。確かに製薬産業の納税額はトップになり、雇用も維持しています。だからと言って、医療保険の中で、常に、保護され、有利な立場でいるのが、「当たり前」でしょうか?私自身は、長期収載品だからどうこう、後発品だからどうこうという堂々巡りの議論には、そろそろピリオドを打ち、スタート時点の薬価は双方同じにすべきだと考えています。また、薬価算定ルールを設定したところで、解釈には必ず微妙な幅が生じます。その解釈を巡って行政と業界の意見対立が永遠と続くのでは、単なる「条件闘争」「政治闘争」になってしまいがちです。そこから抜け出すためにも、費用対効果を科学的、客観的に評価する英国のNICE(国立医療技術評価機構)のような第三組織を早急に設置すべきです。今回の中医協付帯意見、厚労省予算は、少しずつですが、そういう方向に進んでいるように見えます。製薬業界、そして関連産業は、それを見越した戦略立案が必要になります。

で、写真は先週16日、ブライアン・アダムスのコンサートがあった武道館の入口。ブライアンAは80年代に一世を風靡したロック歌手です。ア~イ・ニー・サンバーディ♪♪(ドメドメ和製英語) よく聴いたもんです。御歳52。知人のご紹介で、行ったんですが、これがすごい!!確かに、外見上、お年は召されましたが、当時の声量そのまま。しかも2時間15分ぶっ続けで演奏してんのに全然、息切れしてない。ほとんどアスリートです。ロック歌手はとかく煌びやかな面にばかりスポットが当てられますが、日常の自己管理、メインテナンスはハンパないんだろうなあー。と大いに関心。敬意を抱きました。己(オノレ)はまだまだです。ダハ(笑)

 

コメント

現在のコメント

コメントを書く

 
  (公開されません)
 
 
 
 

 
© 2024 薬新プラザ|医薬品業界の「本質」を発信するサイト