先発・後発「同一薬価」で競争を!
後発医薬品の使用。なかなか進まないです。このままいくと12年度、数量ベースで30%以上という目標達成は、厳しい。そんな状況であるにもかかわらず、厚労省の武田俊彦政策統括官参事官は「30%以上の次は、さらに高いレベルの目標を設定する」と声高に叫んでいます。しかし、最近、改めてよく考えます。なぜ、後発品使用が進まないのか?そもそも後発品使用促進の狙いは何だったのか?そして、その狙いと施策は合致しているのか?と。。で、結論から言えば、使用が進まないのは、いまの価格と、ブランド力では、まだ後発品より先発品を使った方がいいと考える医師や患者が多いということでしょう。裏を返せば、いまの施策は、もう限界が来ている。狙いが医療費抑制であるならば、そろそろ施策を切り替える必要が出てきているんじゃないか。己(オノレ)はそう考えます。後発品は、各社努力によってジェネリックという通称で、国民に周知されるようになりました。かつてのように供給が急に途絶えたり、品質が不安定だったりすることもありません。良い意味で、十分、存在感を発揮している。だから、医療費抑制が狙いであるにもかかわらず、医療機関や保険薬局に「後発品を使え。使ったら金やるから」という、矛盾極まりない経済誘導策はもう終わりにした方がいい。で、どうするか?己は、先発品も後発品も同じ薬価にすればいいんじゃないかと考えます。そこで競争すればいい。そうなると、情報提供に力を入れる先発品は「医療機関や薬局に薬価差を出せないから、不利だ」という声が出るでしょう。でも、だったら出さなきゃいいじゃないですか。自分たちの製品を使ってもらえるところには、とことん情報提供する。その代わり薬価差は出さない。逆に、後発品は薬価差で勝負する。あるいは先発品に負けないように情報提供する。それでいいんじゃないでしょうか?特許が切れた先発品(長期収載品)と、後発品は、ライバル関係にあります。にもかかわらず、政府が片方だけを利するように、テコ入れするのは、おかしなことじゃないでしょうか?もう十分、後発品の知名度も信頼度も上がったんだから、後は先発品と後発品を同じ薬価にして、納入価(すなわち薬価差)と、情報提供と、信頼感を競い合い、医療現場、市場に委ねればいいのではないか。己は、そう考えます。
で、写真は荻窪のバー。入口に、なかなかインパクトのあるオブジェが。有名な建築家が造ったもののようですが、詳細は分かりません。この日は前を通っただけで入りませんでした。しかし、このオブジェ。何かこっちに訴えてくるものがあります。今度、中に入ってバーボンをロックで頼んでみようかと。ではではみなさま、素敵な1週間をお過ごしください。