TPPで、「医療産業」開国か?

 民主党と経団連が会合で、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加するかどうかを11月までに結論を出すことで合意しました。TPPは米国、ニュージーランド、チリ、ブルネイなどが参加する自由貿易協定ですが、長年、「協定を結べば日本の農業がダメになる」という反対派と、「農業だけのために、他の産業のメリットを捨てるわけには行かない」という賛成派に意見が割れています。最近では、「農業以外の産業も、協定締結でメリットを享受できるとは限らない。むしろ海外から安い商品がなだれ込めば、国内のデフレはさらに進む」という金融政策上のデメリットを指摘する人や、「いや貿易上の協定と捉えてはダメなのだ。対中国政策として米国との関係を深めるために、協定を結ぶのだ」という安全保障上のメリットを口にする人が出てきました。すでに調整難航が必至な情勢です。医薬品は、すでに自由貿易に近いので、ほとんど関係ありませんが、医療はどうなるでしょうか?いまのところはっきりしませんが、日本がTPPに参加し、交渉が進めば、加盟国(とくに米国)から、混合診療、外国人医師、外資系企業の病院経営などの解禁を求める声が出てくるのではないかとの予想もあります。民主党政権にとって、初めての本格的な外交交渉になるかもしれません。とにかく議論の推移を注意深くウォッチしていくつもりです。

で、写真はニューヨーク・メトロポリタン美術館で撮影。魅惑的な微笑みを浮かべる菩薩像です。菩薩は修行中の身で世俗に合って人々とともに生活するので、大衆に親しまれ、各地で民間信仰の対象になったということです。いい表情、いい佇まいでしょう?いつの時代の、どこの地域の像か?忘れてしまいました。失礼。m(_ _)m

 

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