どうする?沢井、東和
インド後発品大手ドクターレディーズラボラトリーズ社(DRL)が、富士フィルムと提携しましたね。国内で合弁会社を設立して、後発品を開発、製造し、富士フイルムファーマを通じて、販売するそうです。DRLが、数年前から、国内後発品専業メーカーに、提携を打診して回っていたのは有名な話です。大洋薬品は、テバが買収してしまったので、残るは沢井製薬か、東和薬品か、と衆目が集まっていましたが、結果は富士フィルムでした。同社は後発品事業ではまだ参入して日が浅い企業です。これをどう見るか?「沢井、東和は外資の買収、提携攻勢に屈しなかった」「DRLでさえ、やはり老舗は買収できなかった」。果たしてそうでしょうか?国内で後発品使用促進の風が吹いていると言ったって、限界があります。今のうちに、海外市場を意識した体制作りを進めておく必要があります。沢井にしても、東和にしても単独ではできないでしょう。このご時勢、外資から提携を持ちかけられて、ただただ突っぱねているばかりでは、将来間違いなく壁にぶち当たります。有利に交渉を運んで、新しい提携を具現化させる位の気概が欲しいです。沢井も、東和も、あまりに単独路線にこだわると、いつか上位から転落してしまうでしょう。
で、写真は札幌の清華亭。明治天皇の休憩所や、芸術振興などに使われたようです。有形文化財。中に入ると、静寂が身を包み、俗世から遮断されたような気分になります。床の間には、明治天皇の和歌を書いた掛け軸があります。「あさみどり 寿み渡りたる 大空の ひろきをおのが こころともかな」。浅緑色に澄みわたる、一点の曇りもない大空のような、清浄で広い度量を、己の心の手本にしたい。そんな意味でしょうか?すっきりした気持ちの良い歌です。己以外、誰もいなかったので左奥の座布団に座って、しばし瞑想。穏やかな気分に満たされました。