アンチ抗がん剤で戦慄のレポート
製薬企業各社が研究開発のターゲットにする「アンメットメディカルニーズ領域」で、最優先課題の抗がん剤―。分子標的薬などがどんどん出てきて、上り調子に見えますが、慶応大医学部の近藤誠氏が文藝春秋で、痛烈な批判を展開しています。同氏によると、固形がん治療の試験で、ほとんどの分子標的薬は無増悪生存率(PFS=悪化しないで生きる率)が伸びても、全生存率(OS=生存期間率)は伸びていない。しかもPFSでさえ「データに人為的操作の介入が推認できる」というのです。もしこれが本当なら、製薬企業の研究開発を根底から揺るがします。近藤氏の指摘の根拠は、すべて公表データをもとにしています。全然気づきませんでした。というか全く読めませんでした。医薬ジャーナリスト気取りで、いい気になっていても、統計のひとつも読めないんですから、お恥ずかしい限りです。近藤氏の批判は文藝春秋1月号にレポート、最新号の2月号では立花隆氏との対談形式で掲載されています。昨年承認された武田薬品のベクティビックスもやり玉に挙げ、「固形がんを対象にした分子標的薬の効果は、すべて落第」と言いきっています。業界のみなさん。是非読んで見てください。これにどう答えますか?
で、写真はグランドプリンスホテル赤坂一階のロビーで撮影。このホテル、1955年10月1日にオープン。今年3月31日に閉鎖してしまうんだそうです。そのモニュメントです。ところで毎年ここでやってきた薬業四団体賀詞交歓会。今度はどこでやるのでしょうか?
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