【9月27日発】エーザイの快挙!アルツハイマー進行遅延薬「レカネマブ」を日本でどう生かすか?

 

◆エーザイの内藤晴夫代表執行役(CEO)

 エーザイがバイオジェンと共同開発していた早期アルツハイマー型認知症(AD)の進行遅延薬(進行を遅らせる薬)レカネマブが25日に日本で承認された。ADの根本原因のひとつである脳内に蓄積したアミロイドβたんぱく質を除去する薬で、プラセボと比較した大規模国際臨床試験で疾患の進行遅延を証明した。アミロイドβ除去を狙った新薬薬開発は海外のグローバル大手企業が20年近く前からチャレンジしていたが、ことごとく失敗。一時、あきらめムードも漂っていた。それでも日本のエーザイは奮闘を続け、今回、米国(7月正式承認)に続き、日本でレカネマブの承認を勝ち取った。

 人口の高齢者比率が増大する今、ADはじめとする認知症の予防、診断、治療体制整備は喫緊の課題だ。日本では今年6月、国民への啓発を目的とする「認知症基本法」が成立、今後、国を挙げて本格的な対策に乗り出す。エーザイの飽くなき新薬開発チャレンジ、そして今回の承認は、国家施策の背中を押し、課題克服に“一筋の光明”を注いでいる。まさに快挙で、深く敬意を表したい。まずは「おめでとうございます!」と言いたい。しかし、今後、克服すべき課題の「山」は高く、すそ野も広い。幅も厚い。レカネマブの承認は「スタートラインに立った」に過ぎない。

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