研究者は、大きな会社から離れた方がいい結果を生む可能性がある
Posted on 1月 16th, 2017 by IDAKA
イノベーションの弱体化は、基礎研究の衰退が原因、と、よく言われます。世の中の景気が上向いていて、企業業績もぐんぐん伸びているうちは、自由闊達な基礎研究に、潤沢な資金を投じることができたが、今はそうではないと。。確かにその通りで、各社、中央研究所を閉鎖したり、縮小したりしています。
メディアは、これを「人減らしだ」「リストラだ」と批判的に報じますが、果たしてそうでしょうか?とある本は、違う側面を強調しています。基礎研究が衰退した原因は、研究者たちが終身雇用の大企業の中で、大きな変動もない給与体系に慣れて安心しきってしまったから。。。というのです。研究者が、安全、安心な会社から出て、スリリングな基礎研究にチャレンジできる環境を別に作った方がいいと。実際、自社を離れる研究者のベンチャー創出を支援し、離れた後も、一定の関係を保ち続けている企業が、いくつも出ています。結果は、まだわかりませんが、双方にとって、その方がいい結果を生む可能性もあります。企業本体から、離したという一局面だけを見て、単純に、人減らしだ、リストラだと騒いでいるメディアの方こそ、そろそろステレオタイプの硬直した頭をほぐして、イノベーションに取り組むべき時代が来ています。
写真は近所で撮影。息遣いが聞こえるようなバラです!!では、みなさま素敵な一週間をお過ごしください。