Posted on 3月 26th, 2012 by IDAKA
年度末、己(オノレ)は、公私ともに、あわただしく過ごしております。なんか、ここんとこ年末より、年度末の方がせわしない。ヤマを超えれば春。12年度に突入します。何が起こるかわからん世の中です。こっから先は、飽くまで噂話。アリセプトの特許切れで、厳しい局面を迎えているエーザイが、どっかと包括的に提携するんじゃないかとか。塩野義の手代木功社長が、武田薬品の次期社長候補にラインナップされているとか。酒席では、好き勝手な想像が、まことしやかに語られておりまする。でも、「事実は小説より奇なり」。何事も、0%とは言えないですよね。商売柄、しっかりとメモに残すオノレです。
で、写真は都内で。桜と思ったら、「アンズ」と札がかかっていました。桜と違って木の幹から、直接、花が咲くんだそうです。早くヤマを超えて、満開の桜の下で、花見したい!!昨年は自粛でしたからね。ではみんさま、ごきげんよう!
Posted on 3月 19th, 2012 by IDAKA
先週17日土曜日、某製薬企業の選抜MR研修会で、1時間30分ほど、今度の改定と、製薬業界への影響について講演させていただきました。全国のMRのなから、手上げ式で志願者を募り、会社の選抜試験に受かった数十名のMRのみなさんが参加、真剣なまなざしで、己(オノレ)のつたない講演を聞いてくださいました。話している最中、己(オノレ)の方にも、ビンビン気迫が伝わってきて、いいエネルギーを沢山もらいました。終了後は会場から「財政危機が起こったら、医薬品の保険価格はどうなると考えるか?」など、日本経済の根本から医薬品価格問題を捉える質問も出て、たのもしく思いました。是非とも、将来、会社や業界をしょって立つ力強い人材になってください。己も、かかわっている人たちを大切にしながら、研鑽、研鑽、また研鑽!!やるぞ!って思いました。
で、写真は都内で撮影。桜?にしてはチト早くないか?ネットで調べると、「冬桜」っていう種類みたい。あちこちの公園で、もうすぐ満開の桜が見られますね。
Posted on 3月 14th, 2012 by IDAKA
武田薬品の高血圧治療薬(ARB)ブロプレス。値引きしないでも売れる優良医薬品として国内市場に君臨しています。そしたら、な、な、なんと昨年の薬価調査の乖離率は6.47~~6.77%。もう少しで新薬創出加算の対象(6.4%以内)に収まるところでした。【医薬経済社RISFAX3月13日号が、その背景を詳しく報じています。⇒http://www.risfax.co.jp/】ブロプレスは今年12年、米国で、14年に日本で特許切れを迎えると言われ、それほど、新しい製品ではありません。業界が新薬創出加算の導入を強く求めていた時、対象となるのは希少疾病薬、抗がん剤、エイズ治療薬、画期的新薬などで、「ARBなど競合が激しく、市場が大きな製品は対象にはならない」と断言していました。この加算は本来、市場に出たばかりの優れた新薬を対象にし、投資回収を早めることによって、企業の研究開発を促す仕組みです。ですから、ブロプレスのように、すでに巨大市場を形成し、研究開発投資を十分回収したと見られる、“長期収載品間近の製品”は、対象として好ましくないわけです。もし今回対象になっていたら、中医協で診療、支払い双方から、「話が違う」と、かなり叩かれたでしょう。場合によっては、加算そのものが、御破算になる可能性だってあったかも知れません。業界首脳陣は、さぞ肝を冷やしたことでしょう。もっとも、加算条件に、値引き率を組み込んでいるので、今後、他の製品でも、同様のケースが、出てこないとは限りません。戦略的に、価格政策を練り上げて、加算を取得しようとする企業もあり、その是非が将来、議論を呼ぶでしょう。
で、自分の部屋。いまだかつてないトンデモナイ、MESSYな状態。先日、外出先から帰宅して、何気にメガネをはずしてお茶入れて戻ったら、メガネが行方不明に。【このブログ左の写真でかけてるやつ】それっきり姿を消してしまいました。さては書物の山(薬新エベレスト)に遭難したか・・・・。とほほ、気に入ってたのに・・・。そこで5年前に、一度、引退勧告したメガネくん【写真】に、無理を言って再登板を願い、なんとか凌いでます。しっかし、なかなかどうして、このメガネくんいい感じでがんばってくれてるんだな。読者諸氏は、きっと「お前の部屋、どんだけ散らかってるんだよ」って思うことでしょう。仕事場、寝室、書庫全て兼ねている大切な場所なんですが、もうモノの置場もなく、どうしようもない。うーん。でもなんとかするぞいっ!!!では、みなさま。お元気でお過ごしください。春の足音が聞こえてきましたよ(^O^)/
Posted on 3月 12th, 2012 by IDAKA
3.11から1年。東日本大震災は、いまだ現在進行形。歴史に刻まれる過去にはなっていません。しばし、人の世の明るい未来を祈って沈思黙考。己(オノレ)の来し方行く末を見つめます。でチト短いので、今週は水曜日14日に、もう一度、更新します。みなさま。大切な人たちと、健やかで、やさしく、温かい日々を、お過ごしください。
Posted on 3月 5th, 2012 by IDAKA
ファイザーの非小細胞肺がん治療薬「ザーコリ」(一般名=クリゾチニブ)が2月29日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を通過しましたあ~!!今後、薬価収載を経て、おそらく夏までには発売されるでしょう。しかし、適応症は非小細胞肺がん患者、すべてではなく「ALK融合遺伝子陽性」の患者に限定されています。ALK融合遺伝子の陽性患者は、非小細胞肺がんの「2~13%」でしかありません。ですから、逆に言うと87~98%の非小細胞肺がん患者には効かないということになります。2002年に、世界に先駆けて日本で承認され、副作用による死亡例が大問題になったアストラゼネカの非小細胞肺がん治療薬「イレッサ」(ゲフェチニブ)も昨年10月、「EGFR遺伝子変異陽性」患者に使用が限定されました。こちらは、非小細胞肺がん患者の何%を占めるかチトわかりませんが、間違いなく使用患者は、かなり絞り込まれる。逆言うと、分子標的薬は、これまで効かない患者にも投与されてきたわけです。多くの臨床医、医療従事者は「科学は日進月歩だから仕方がないことだ」と言いますが、効きもしないのに効くと信じて副作用に苦しんだ患者もいたわけで、何ともやりきれない気持ちになります。どうあれ、分子標的薬は、遺伝子解析技術の進展とともに、これまでのようにすべての患者をターゲットにする「投網掛け型」から、照準を絞った「弓道型」に変化します。製薬企業の研究開発、マーケティング手法も、劇的に変わるでしょう。
で写真はクラシコ書店の友人、田邉夫妻、そして御愛息のトラちゃん。幸せそうな、ほのぼのショット。1月、同書店主催の新年会で撮影。随分、経ってしまいました。子供は社会の宝です!!覗いてみてください!【クラシコ書店】⇒http://www.clasicoshoten.com/
Posted on 2月 27th, 2012 by IDAKA
おはようございます!!春の気配を感じさせる今日この頃。みなさん、いかがお過ごしですか?来週5日の診療報酬、薬価改定の大臣告示まで、あと1週間です。すでに、各社のヒヤリングは終了。当日を待つばかりです。ところで新薬創出加算。今回試行継続が決まりましたが、取り囲む空気は決して順風とは言えません。日本病院会など病院団体からは「なんで製薬業界だけエコひいきするの?」という趣旨の不満が未だくずぶっています。卸からも「新薬加算品の仕切価格が高めになっているので、他の製品で大幅な値引きを迫られる」「医療機関に対するメーカーの説明が不十分だ」と言う声が上がっています。そして今回、長期収載品とともに、追加引き下げの対象となった後発品メーカーからも、こんな声が・・・。「後発品使用が進まないからといって、なぜ、我々後発品まで価格を下げられなきゃいけないの?そもそも後発品使用促進は、新薬創出加算の導入条件だったはず。それができないのは本来、新薬(長期収載品)メーカーの責任であり、後発品メーカーの責任ではない。こんなことされるんなら、新薬創出加算に反対する」。あと2年間、価格交渉、流通、新薬研究開発にどんな影響が出るか。じっくり見ていこうと思います。
で、写真は現在、東京国立近代美術館で開催中のジャクソン・ポロック展で撮影。http://pollock100.com/about/summary岡本太郎の「芸術は爆発だ!」ポーズを撮ってる己(オノレ)です。結構気に入ってるんですが、友人の感想は一言。「バカっぽい」でした。ダハッ(笑)。ポロックの作品は初期、形成期、成熟期、後期に分けて展示されています。何と言っても、形成期、成熟期がブッチギリにカッコイイ!!大きなキャンバスの上下、左右一杯に、生命の鼓動がリズミカルに描かれています。後期は画壇や評論家に酷評され、アルコールで心身を破壊。「こんなはずはない!」「いまに見ていろ!!」と、描き続けようとするんですが、思うように描けない。で、最後は自動車事故で死んじゃうんです。後期の作品。確かに成熟期に比べて見劣りするし、実験段階だったんでしょうが、己はそんなにきらいじゃないです。悔し泣きしながら、必死に描き続けるポロックの姿が思い浮かぶようで・・・・。
Posted on 2月 20th, 2012 by IDAKA
12年度診療報酬改定の付帯意見で、中央社会保険医療協議会は「長期収載品の薬価のあり方」について真正面から議論する方針を示しました。また、厚労省は12年度予算で、革新的な医薬品の費用対効果を評価する「手法の検討」に8000万円を計上しました。ご承知のように、医療保険財源は切迫しています。国民の保険料、税金は毎年、増え続ける一方です。これまで通り、全ての医薬品を保険給付の対象にするなら、給付額は適切なのか?一体、国民に与えるメリットは数値的にどのくらいあるのか?もっと安価な代替薬あるいは治療技術はないのか?検証のメスが入るのは極めて当然のこと。その結果次第で、給付額や、給付範囲の見直しがあってもしょうがない。もうそこまで切羽詰まっていると思います。確かに製薬産業の納税額はトップになり、雇用も維持しています。だからと言って、医療保険の中で、常に、保護され、有利な立場でいるのが、「当たり前」でしょうか?私自身は、長期収載品だからどうこう、後発品だからどうこうという堂々巡りの議論には、そろそろピリオドを打ち、スタート時点の薬価は双方同じにすべきだと考えています。また、薬価算定ルールを設定したところで、解釈には必ず微妙な幅が生じます。その解釈を巡って行政と業界の意見対立が永遠と続くのでは、単なる「条件闘争」「政治闘争」になってしまいがちです。そこから抜け出すためにも、費用対効果を科学的、客観的に評価する英国のNICE(国立医療技術評価機構)のような第三組織を早急に設置すべきです。今回の中医協付帯意見、厚労省予算は、少しずつですが、そういう方向に進んでいるように見えます。製薬業界、そして関連産業は、それを見越した戦略立案が必要になります。
で、写真は先週16日、ブライアン・アダムスのコンサートがあった武道館の入口。ブライアンAは80年代に一世を風靡したロック歌手です。ア~イ・ニー・サンバーディ♪♪(ドメドメ和製英語) よく聴いたもんです。御歳52。知人のご紹介で、行ったんですが、これがすごい!!確かに、外見上、お年は召されましたが、当時の声量そのまま。しかも2時間15分ぶっ続けで演奏してんのに全然、息切れしてない。ほとんどアスリートです。ロック歌手はとかく煌びやかな面にばかりスポットが当てられますが、日常の自己管理、メインテナンスはハンパないんだろうなあー。と大いに関心。敬意を抱きました。己(オノレ)はまだまだです。ダハ(笑)
Posted on 2月 13th, 2012 by IDAKA
ウソかホントか、わかりませんが、京都人は本音と建前をしっかり区別してると言われます。よく、引き合いに出されるのが、自宅への誘い。仲良くなった京都人に「いつでも遊びに来ておくれやす」と言われ、真に受けて遊びに行ったら、「この人、ホンマに来はったわ」と白い目で見られるという奴です。京都独特の“間”。いわば文化とも言えましょうが、めんどっくさいですよねえ~。己のような直球型には、高度過ぎて疲れます。しかし、最近、関東圏にも本音と建前を使い分ける文化が押し寄せている気ようながします。【知人A】「いい店ですよお~。今度、ご案内しますよ」【己(オノレ)】「酒の席での約束は当てにならないからなあ―」【A】「そんなことないです。絶対、ご案内しますよ」⇒その後、連絡無し【知人B】「そういう取材テーマなら私の知り合いに、適任者がいます。なんだったら、今度紹介しましょうか?」【己】「是非、お願いします」【B】「わかりました!!まかせといてください」⇒その後、連絡無し【己】「久々に情報交換しませんか?」【知人C】「了解。しかし、今月は時間が取れないので、来月にしましょう!再度、連絡いたします」⇒その後、連絡無し。トホホホ、書いていて、これは相手の問題ではなく、己の人望の無さ、不徳の致すところだと実感、若干、みじめな気分になってきました。しっかし、こういうやり取りが、己だけではなく、そこここで行われているとしたら、つまらんことです。己のモットーは、その場の勢いに任せて軽々に約束しない。しかし、一旦、約束したら、確実に果たすってことです。要するに、できない約束はしない。言葉に責任を持つ。それだけのことです。そうしないと、お互いに信頼できなくなり、人間関係が希薄化してしまう。結果、世の中全体が荒涼とした風に包まれてしまうと思うからです。アレ?失礼。今回は、すっかりおっさんの愚痴になってしまいました。
で、写真は、浪速のコテコテ芸人ジャーナリスト、渡邊陽司(ナベ)くんの結婚式!!!いやあ、素敵な時間を過ごさせていただきました。神父さんが読み上げた聖書コリント13章「愛の賛歌」。ジーンときて泣きそうになりました!!己の心は、それほど、殺伐としていたということか?(笑)-愛は寛容にして慈悲あり、愛はねたまず、愛は誇らず、高ぶらず、非礼を行わず、おのれの利を求めず、憤らず、人の悪を思わず、不義を喜ばずして、まことの喜ぶところを喜び、おおよそ事忍び、おおよそ事信じ、おおよそ事望み、おおよそ事耐えうるなり、愛はいつも絶ゆることなし―【抜粋】ジーーン(T_T)。
で、披露宴も厳かにいい感じで進行。しっかし、最後はナベの大学時代のギター部の友人たちが、赤褌で、AKBを踊って、完膚なきまでにムードを叩き壊してしまいました(^_^;)しかもですよ。新郎と言う大役を放り出し、いつの間にか、ナベも一緒に踊っている(笑)。やれやれ。ところで、この人たち。どこがギター部なんだ?おい。
Posted on 2月 6th, 2012 by IDAKA
ノバルティスファーマの三谷宏幸社長が「世界で通用するリーダーシップ」(東洋経済新報社、本体1600円)を上梓されました。この本。掛け値なしに面白い!!先週、一気に読み終えました。三谷社長と言えば川崎製鉄、スタンフォード大留学、ボストンコンサルティング、ゼネラルエレクトリック社を経て、ノバルティス社長に就任。日本の製薬企業トップの中でも、異色の経歴の持ち主です。一見すると、振幅が大きく、ひとつひとつの会社につながりを見つけるのが難しいんですが、本書を読むと、みごとにつながっているのがわかります。若い人たち、いや日本人全員に「挑戦せよ!」「狭い殻から飛び出せ!」「世界を見よ!」と訴えています。閉塞感溢れる最近の風潮を一喝、一服の清涼剤に出会った爽快感があります。製薬ビジネスに関する記述は、沢山ありませんが、経営指南書、啓発本として、かなり上質だと思います。なにしろ元気が出ます!!
一部、抜粋させていただきますと・・・・。まずは日本企業の社内評価を厳しく批判⇒年次を経るごとに、そうした狭い世界での“大人の対応”をする人間が増えていくことを私は知ることになる。それどころか、そういうフリをしていたほうが評価されたりもする。まわりの空気を読んで、何を言っているのか、言っていないのか、わからないような言い方で相手を丸めこんでしまう。他人のアイデアを、あたかも自分のアイデアでもあるかのように、堂々と披露したりする。(略)ははーん、と私は思った。こういう連中には逆立ちしても勝てそうにないと。こんな連中に負けたら頭にくるだろうなと思ったけれど、将来の勝負がつき始めていることはすでに見えていた。(33頁)
続いて“日本株式会社”を支えてきた「予定調和」も時代に合わないと、バッサリ。⇒
日本ではビルディングブロックは必要ない。事実ひとつを聞いたら、答えはすぐに出せる。なぜかと言えば、次にブロックを積み上げる場所がすでにわかっているからである。(略)これが“予定調和”だ。一個の事実が決まれば、結論までわかるのだ。これが日本の強さであり、実は弱さにもなっていた(41頁)
自らの出身校、東大教育の限界にも言及しています。⇒
東大の限界だと思っている。東大出身者は“答えがすでにある”偏差値教育の中の最強の勝ち組である。そのバランスのよさゆえに官僚的思考を持ち、かつての歴史にない変化や特殊性を排除することにきわめてたけている。答えはひとつしかない、そうでないものは排除するということを中心に訓練されて来た。残念ながらこういう思考は現在の競争には当てはまらない。(85頁)
で、写真は本書籍の装丁。明日7日はノバルティスの記者会見。久々にお会いできるのが楽しみです。
Posted on 1月 30th, 2012 by IDAKA
久々に激しい風邪にかかりました。4、5年に一回こういうのあるんです。でもこれも、身体が己(オノレ)に何かを教えようと発しているシグナル。かつては点滴打ってまで、仕事をしたことがあるんですが、それがいかに馬鹿げているか。わかるような年齢になりました。自ら省みて、静かに整えなおすしかないです。なんで、今回の更新は、この辺りで失礼!!