森和彦安全管理監の発言に疑問

  寄る年波には勝てず、最近、ちょこまかと医療機関を受診する機会が増えております。が、一度とて満足のいく、説明をもらった覚えがありません。で、質問、となるわけですが、「先生が気分を害されたら嫌だな・・・」とか思って、柄にも無くズバズバ聞けないのであります。しかし、どうしてこう先生方はみんな上から目線、あるいは明らかに忙しいという態度を見せるんでしょうか?医薬品機構が最近、医薬品の安全情報をメールで配信する「PMDAメディナビ」っつうのをはじめたら、報道関係者、どんどん登録して、医療関係者が知る前に患者が副作用情報を知るケースが出ているそうです。しかし、先日、機構の森和彦安全管理監が、医薬品情報学会の講演で、「医師が知る前に、患者が副作用情報を知ってしまうのは、あまりよろしくない」と話したのを聞いて、「はあ?なんだそりゃあ?」と思いました。この情報社会。部分的に、患者の方が情報を早く入手するケースなんかいくらでもあるはずです。医療、診断については、あらゆる情報を医師が抱え、患者の上位に立つ。そして、患者は医師の言うことを聞いていればいい。そんな時代は、もう終わりではないでしょうか?もちろん、医師は専門家なので、言うことは聞きます。が、患者としては良きにつけ悪しきにつけ情報が欲しいし、治療手段がいくつかあるなら、しかっり理解して選択させて欲しい。医師、看護師、薬剤師の連携を指してチーム医療って言うけど、患者も輪の中に入れて欲しいんですよね。医療提供側と、患者の間には、まだまだ厚い壁があるように思えます。森氏がどういう意図で言ったのか?いまひとつわかりませんが、「医師はどんな情報でも患者より早く入手しているべき」という意味なら、それはもう無理でしょう。副作用情報を、患者が医師よりちょっと早く知ったからといって、それがなんですか?医師は専門家なんだから、冷静に対処すればいいだけじゃないでしょうか?医療提供者と患者が色んな情報を持ち寄って話し合いながら、完成させていく医療。そんな医療を己(オノレ)は望みます。

で、写真は千葉県某所で撮影。薬局の看板です。な、な、なんと台糖ファイザーと書いてある!!超レアものです。プレミアムついているんじゃないでしょうか?看板の上に載っている腕は、医薬経済社のモ〇シタ君のものです。それでは皆さん、素敵な秋の一週間をお過ごしください!

※このブログの記述は、初めに書いた内容に一部、誤認があったので、書き直しました。

 

自らの大誤報を「iPS森口バッシング」にすり替えて恥じないテレビ、大新聞

 iPS細胞の臨床応用が虚偽だったとかなんとかで、テレビも大新聞も、森口何某を、猛バッシングしてるけど、そもそも初めに取り上げたのは、あなたたちではなかったか?もしあなたたちが、取り上げていなければ、森口氏は、単なる妄想癖のある、おじさんに過ぎなかった。今になって、マイクを向けて「言った事は、うそだったんですね!!!」なんてヒステリックに怒ってみせて。。。すべて森口何某のせいにしている。しかし、取材合戦にのぼせてまともな確認もせずに、揃いもそろって大々的に取り上げたあなたらに罪の認識はないのか?東大とか、ちょっと名の通った機関の肩書きがあるだけで、検証もせず、コロッと信じて大騒ぎした。テレビも、大新聞も、もはや権力のチェックどころか、権力崇拝だ。というか、政界、官界、財界と並ぶ、ただの権力機構にしか見えない。都合が悪くなると相手のせいにして、映像やペンの力で強引に、もみ消し、すっとぼける。終わっている。

 

清涼感溢れる山中教授のお人柄

 
 ips細胞の開発でノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大教授。その真摯な発言に心を打たれました。テレビのインタビューを受けて「医療技術や創薬に結び付けて社会に貢献するのはこれから。早く研究室に戻りたい」と、いたって謙虚。浮ついた様子ひとつ見せない。さらに「この技術を社会に応用する際の倫理や、規範についてできるだけ早く議論する必要がある。このままでは研究が先に進んでしまう」と、世の中に警鐘も鳴らしていました。同じ番組に出ていた高校時代の恩師も、さすがに只者ではなく、「素直に喜べない。ご苦労様、これからがんばれと言いたい」と、実用化に向けた奮闘をけしかけていました。イノベーション、イノベーションと声高に叫びながら、その実、人を欺いて金を掠め取るような狡すからいビジネスが蔓延する中、一服の清涼剤に出会ったような気がしました。なんだか元気と勇気が湧いてきましたよお!!では、みなさま!!素敵な一週間をお過ごしください!

動画はグレゴリー・コルベールの映像。合成一切なし。美しくも静かで優しい世界です。

 

 

上滑りするMRセミナー

 最近、MRを対象にしたセミナーが目白押しですが、その大半が、 「eディテーリングが大事だ」とか、「自社品の宣伝だけではなく、疾患全体を見たアプローチを」とか、「専門性を高めろ」とか、決まりきったことを、さももっともらしく語るだけで終わってしまい、行くと「はあ?それで終わりぃ?」って拍子抜けすることが多いです。そう考える根拠の説明は全くなし。せいぜい、「変化への対応」とか言うくらい。変化すればいいってもんじゃないのに。しかも、じゃあどうすればいいのか?具体的な提案は全くない。その程度なら、各社の営業部門長や教育担当者は十分、自覚しているんじゃないでしょうか?大抵、「MRの発展に寄与する」という大義名分がついているんですが、己(オノレ)には、逆にMRを食い物にしているようにしか見えません。総数も6万を超え、いまや7万人に近づきつつあります。この先、きっと頭打ち、削減もありましょう。医薬品卸のMSも、着々と力をつけています。病院の訪問規制も厳しくなり、調剤薬局市場が徐々に拡大しています。MRが将来に不安を抱くのも無理はありません。いま必要なのは「気合い」や「掛け声」ではなく、「具体的な戦略」ではないでしょうか?

で、写真は近所の和菓子屋で撮影。十五夜団子。ちょーうまそう。(ガラス越しで、うまく撮れませんでした。失礼!)。9月30日は十五夜だったそうですが、関東平野は大嵐。お月見どころじゃなかったですね。ではみなさま、今週も健やかにお過ごしあれ!!

  
 

診断薬の「お値段」が課題

  効き目のある患者を、あらかじめ特定して医薬品を投与する「個別化医療」が、本格化してきました。今年に入って、ファイザーの肺がん治療薬ザーコリ、協和発酵キリンの白血病リンパ腫治療薬ポテリジオが承認されました。当然、患者を選別する診断薬もセットで承認されるわけですが、この診断薬がものすご高あーい。これまで診断の保険点数は2000点(2万円)を超えたものはなかったのに、ザーコリ投与前の診断薬6250点、ポテリジオはなんと1万4000点でっせ。検査だけで。。ところがいまは治療薬と診断薬のセットにした「個別化医療」に対応する検査点数の算定ルールがない。今回の値決めは、きっと試行錯誤だったはず。次回、改定の検討課題になりそうです。

で、写真は近所で見つけた古い看板。「しつけ」って、あんまり言わなくなりましたね。お母さんのイラスト。なんか、味がある(笑)。さて先週22日の夕刻から振り出した雨を起点に、季節はすっかり秋になりました。雨の前は夏、雨の後は秋って、今年は、わかりやすすぎです!みなさん、体調にお気をつけて、素敵な一週間をお過ごしください!!夏もいいけど、秋もいい!!ダハッ(笑)

 

7番目のARB、5番目のDPP4阻害薬登場!!

 オリンピックは金、銀、銅の3位までしか入賞できませんが、生活習慣病関連市場の医薬品は、3つなんてもんじゃないです。今年6月、武田薬品が7番目の高血圧治療のARB「アジルバ」、そして9月、田辺三菱と第一三共が5番目の糖尿病治療のDPP4阻害薬「テネリア」を発売しました。もちろん、既存薬以上の有効性は担保されているのでしょうが、なんかなあ~。素直に喜べない。各社練りに練った戦略があるのも理解できるんですが、なんというか。心が躍らないというか。スカッとしない。といったらある業界人曰く。「井高ちゃんね。ダメだよ、そんな考えじゃ。オリンピックは入賞だけが、目標じゃないでしょ。参加することに意義があるとも言うじゃない」。確かに参加に至るまでにも、常人の想像を絶する努力があるんですよね。でもねえ。でもねえ。と、煮え切らないまま、お開きとなった夜でした!!

で、写真は先週、西新宿で撮影。このビル形が面白い!!でも名前がわかりませーん。ダハッ。それでは、みなさま、まだまだ暑いですが、素敵な一週間をお過ごしください!!

 

 

 

ボールペン授受さえ、利益相反!?

  先日、医学界と製薬業界の利益相反の問題で、とある先生(医師)を取材した際、ハッと気づかされることがありました。釈迦に説法ですが、利益相反とは、お互いにモノや、無償サービスを提供したり、受けたりして、当事者同士が本来の社会的な使命を忘れ、かえって社会に害を与えることです。例えば、ある患者さんがいて、その症状を見るとA社の医薬品投与が最も適切なのに、医師がB社から接待を受けたがために、B社の医薬品を投与する。この時、医師と製薬企業の関係は、患者さんが本来、享受すべき利益に反して、害をもたらしている。利益相反である。ということになります。で、己(オノレ)が取材したのは利益相反に最も厳しい先生。メモを取っている己の手元を見て言うんです。「例えばあなたが使っている、そのボールペン。製薬企業の名前が入っていますね。私は、そういうものを手に取った途端に、呼吸困難に陥るんですよ」と。。。。。くうっー、しまったあー。綺麗に1本取られたあ。そんな感じがしました。ボールペン使っても自分の社会的な使命を歪めなければそれでいいのではないか?そうも思ったんですが。先生は「企業が自社製品を宣伝したいという意図に、乗ること自体、すでに歪んでいるんです」と。。。ボールペン使用も、ランチョンセミナーも、接待も、みんなダメという、お立場でした。いやあ、専門ジャーナリストになって、20年超。もう一度、自身の姿勢、足元を、しっかり確認しなければいけません。とはいえ、ボールペン。「貰わず、使わず」が、できるかどうか。また、すべきかどうか。まだ、はっきり結論が出ていません。今、読んでいる「神の火を制御せよ~原爆をつくった人びと~」(パール・バック著、小林政子訳、径書房)という本の中で、登場人物が科学者の基本姿勢を語るくだりがあります。「我々は命令に服したり命令を下す仕方は知りません。しかし、規律はあります。我々の規律は、人生でもっとも厳しいもの・・・・・・・・自己規制です」(186、7頁)。このくだり。己のこととして受け止めようと思います。

で、写真は先週取材で訪れた東大構内。三四郎池(正式名称は育徳園心字池)です。まったく手入れしていない。そのまんま。ちょっと見は、ジャングル(笑)。しかし、ここは東京のど真ん中。それが却って風情を呼び込んでいるようでもあります。明治時代。夏目漱石の主人公も、このまんまの風景を目に写したことでしょう。ではみなさん。今週も楽しく充実した一週間をお過ごしください!!!

 

行雲流水、まだ遠し

  あれも、これも、それも、どれも、かれもと、やるべきこと、したいことが毎日、沢山あって、とてもじゃないけど、身体ひとつではとても足りない己(オノレ)です。時間を有効に使いたいから、毎日大体、予定を立てます。で、予定がうまくこなせると、スッキリ。「おお、己よ。おまえ、なかなかやるじゃないかあ」と、大変、気分がよくなるんであります。しかし、問題は、予定通り行かない時、電車が遅れて設定時間が乱れたり、パソコンがフリーズして仕事が停滞したりなどなど。「ホント、勘弁してくれよお」って叫びだしたくなる。でも、考えてみりゃ、人間、生きてること事態、ままならぬ。もともと、すべてを、予定通り進めようとすること事態、不可能なことなんですよね。思わぬハプニング、すぐには解決できない問題を前に、イライラしたところで、事態が改善するわけもなし。どうしようもないことは、どうしようもないままに、不安は不安のままに、悩みは悩みのままに。淡然と進んでいく。行雲流水。そんな大人に早くなりたあーい!!!

で、写真は近所の商店街で撮影。この夏、最後のお祭りかな?では、みなさん、今週も楽しく素敵な毎日を!!!

 

せんぱーい、その記事ナンボすか?

  まだこの稼業に入って日が浅く、よちよち歩きだった頃、先輩から言われて、違和感を抱いた話があります。「井高あ~。ニュースは探すもんじゃないぞ。作るもんだぞ」。で、その先輩。すでに何度も報ぜられているいくつかの事実をまとめて、さも新しい出来事のように大げさな見出しをつけて、掲載するんです。その頃は何もいえませんでしたが、いまははっきり言えます。「馬鹿馬鹿しい」と。もうひとつ。「井高あ~。記者は書いてナンボだぞ」って言うのもありました。何でもいいからオリジナルの記事を沢山、書けって言うのです。確かにその先輩。苦し紛れに、横書きの決算短信を、縦書きにして「製品Aは1円安。Bは変わらず。Cは2円高」みたいな、まるで株式市場情報か、競馬の予想屋のような記事ばっか書いて「どや顔」で、悦に入っていました。これに対しても、いまならはっきり言えます。「書いてナンボって言うけど、あんたの記事はナンボ(市場価値)なんだよ?」って。お盆だの、長期休暇だのが重なる7~8月は「夏枯れ」といって、ニュース記者がネタの確保に苦しむ時期です。それでも、やはりニュースは足で稼ぐ。つまり人に会う、本を読む、考える、そしてまた、人に会う・・・が大原則。「作る」なんて、情けないインチキ技を覚えて、誰が得しますか?本数を増やすために、机上で、チョコチョコ小手先だけで楽な記事書いて、誰が得しますか?まず目の肥えた読者にはすぐバレる。媒体も信頼性を疑われる。そして記者も、知らず知らずにどんどん墜ちていく。結局、みんな損するだけなんですよ。IT全盛時代になっても、それは変わらんでしょう。と言って、己(オノレ)を鼓舞しているのです!!!失礼しました。

で、写真は東京バルのランチ。魚定食。うんまかったあ~。特に意味はありません。写真も夏枯れか!?(^ ^;)。まだまだ暑い日が続きそうです。みなさん、よい一週間をお過ごしください。

 

 

 

MR「生誕100周年」は勘違い!?

 製薬企業MR「国内生誕100周年」ってことで、色々な催しがあるようですが、現場のMRに全く浮かれた様子はありません。株式会社のセールスマンと、薬物情報の提供・収集を担う医療人という、本来、両立しにくい使命のハザマで、相変わらず揺れ動いています。そもそも製薬企業からして、株式会社であり、生命関連製品の取り扱い業者であるという対極的な2つの足場に立っているわけですから、もう揺れ動くのは、しょうがない。いわば宿命と言っていいでしょう。ところで、先日あるMRと話していて、己(オノレ)が「100周年」って言ったら、こんな言葉が返ってきました。「国内MRはまだ生まれて100年も経っていません。価格決定権が卸に移った91年からだから、まあせいぜい20年です。それ以前は、プロパー。MRであったためしはないです。それを100周年なんて。完全に勘違いしています」。うーん、そういわれてみると、確かに、そうかも知れません。現場は浮かれてらんないってことでしょう。

で、写真は、先週撮った空。もう秋の気配が・・・。と書くつもりで、撮ったんですが、まだまだぜーんぜん暑っいじゃないですかあ~!!では皆様、今週も元気に明るく行きましょう!!

 
 
 
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