そんなに甘くない安倍政権

安倍新政権。業界は概ね好意的に受け止めているようです。何せ、06年9月、前回総理の時、所信表明演説で、医薬品産業を伸ばす方針を述べた人ですから。その後、07年4月に、「革新的医薬品・医療機器創出のための5か年戦略」ができたので、あの所信演説が、いまの新薬創出加算、後発品使用促進に結びついたと、見ることもできます。しかし、今度ばかりは厳しいですよ。「医薬品、医療機器だけひいきして欲しい」。なんて甘いことは考えない方がいい。制度政策への提案も、産業エゴを捨て、国民・患者の立場に立って進めて欲しいものです。

それではみなさま。クリスマスです!!!楽しい一週間をお過ごしください。

 

 

自民政権奪還で「シリアス」感増す

衆院選、大方の予測通り自民党の大勝でした。増税路線が強まる気配です。問題は財源を何に使うか?消費税は本当に社会保障に充当されるのか?社会保障そのものに、無駄は無いのか?安部総裁は平気で「公共事業強化」を口にしている。原発も容認するような発言をしています。増税して、かつてのように意味無くあちこち道路を穿りまくったり、原発がバンバン再稼動するようになったりするのは勘弁して欲しい。きな臭いこのご時勢。国防に金が入るのは仕方ないにしても。メディアも、存在意義が問われるでしょう。情緒に訴えることなく、どれだけ冷徹に、しっかり現実を見つめ、警鐘を鳴らせるか?維新の橋下氏(大阪市長)が、記者会見でやっているメディアに対する「お説教」は、認めざるを得ない。YOUTUBEにアップされているやり取りを観ても、彼に逆質問されて、論理的にしっかり応えている記者は一人もいない。「人を責めるが、責められると弱い」。「表現の自由」に胡坐をかいていた日本メディアの「お坊ちゃん体質」が露呈されてしまった。もちろん、己(オノレ)も例外ではありません。しっかりしないと時代の流れに吹き飛ばされてしまう。。。。。ただ、みんなが一台PC持っている時代。少なくとも「愉快犯」は、もう2チャンネルで十分でしょう。さて、どうあれ新政権発足。3年半前、民主党政権が発足した時のような高揚感はありません。なんだかシリアス感しかない。政治家も昔のようなユーモアがない。世の中全体に「ゆとり」がなくなったということでしょうか?語彙が無いから、話せないだけかも知れませんね(笑)。しっかり取材し、報じて行きまーす。

それでは、みなさま。一週間、楽しみましょう!!

 

医師とメーカーで「生々しい」議論

 8日に開かれた医師と製薬企業の関係をテーマにしたシンポジウムは、とても有意義でした。参加者は医師、製薬企業関係者など56人で、比較的小規模だったので、ただ講演を座って聴くだけではなく、多くの参加者が発言しました。「病院内に自分の好きな銘柄を指定して酒を所望する医師がいる」とか、「医局長が六本木で開かれたメーカーの勉強会に参加して帰ってきたら、使用薬剤が、そのメーカー製品にガラッと変わった」などなど。生々しい現場の実状が報告されました。もちろん、メーカー関係者は「もしお酒を要求されたら、断らなければいけない。本当なら非常に遺憾なことだ」と嘆いていました。ただ、自主基準で条件と上限を設けたうえで、一定のサービス供与は認められていることも強調しました。全体を通じて感じたのは、相互理解が足りないのではないかということです。こういうシンポジウムがもっと開かれるといいと思います。詳細はRISFAX12月10日号をご覧ください。⇒http://www.risfax.co.jp/

で、写真は立教大学の構内で撮影。すっげえ綺麗でした。後ろから明らかに男の野太い声で「あらやだ!きぃれえーっ!!あらやだああ!何でえ?」って聴こえました。振り向くと、短髪を茶髪に染めた眉目秀麗のキリリとしたイケメンでしたが、おそらく、あっち系の方だと思われます。でも、発言は非常に説得力があり、己も思わず、「私もそう思う。そう思うわ!!」って返してしまいそうになりました。ではみなさん、今週一週間、素敵な毎日をお過ごしください。

 

 

はてさて誰に投票するかな?

  衆院選前の党首討論。ご覧になりましたか?今回の争点をキーワードにすると、原発、消費税増税、領土、TPPってとこでしょうか。地縁血縁、財界、官僚とのつながりが強い自民が第一党になるのは間違いないと見られています。民主党がぶっ壊しちゃったから、その反動が大きい。が、自民が、嫌なのはこの期に及んでまだ「原発維持」を平気で掲げていること。色々としがらみがあるのはわかりますが、これってどうよ?己(オノレ)的にはあり得ない。もうパス。で維新の会。期待していたんですが、石原さんと橋本さんが組んで、政策が、まったく訳わかんなくなった。これじゃ民主党と変わりゃしない。選挙互助会。しかも、権力欲、出世欲、性欲の塊のような、そのまんま東が比例区から出馬するというじゃないですかあ。石原さんは蛇蝎のごとく嫌っていたはず。原発政策もはっきりしないし。めっちゃくちゃ。こんな政党はダメ、ダメエ。しっかし、これだけ新党が続々と登場すると、何が何だか。滋賀県知事の嘉田さんが設立した「日本未来の党」にちょっと心が動くんだけど、バックに一ちゃん(小沢一郎氏)がいるじゃない。あれだけ検察に叩かれて、壊れない精神的なタフさには、ただただ敬服するばかりですが、もういいでしょう。表に出ないで後ろで糸を引くような、いやらしい政治手法は時代遅れ。新党大地。宗男さんの気合い尋常でない。そこに期待感はあったが、何しろ政敵への口撃が激しすぎる。テレビを見たらドン引きしてしまった。しかも「北海道が変われば日本が変わる」ってんだから、ちょっと関東人には遠いところにいる気配です。減税日本・反TPP・脱原発を実現する党。亀井さんがいるにしても、実行力なさそうだしなあ。社民党、共産党は経済、外交思想に偏りがあるし。いやあ、悩ましいですなあ。やっぱ消去法でなく、しっかり支持政党を見つけたいです。もうちょっと様子見です。

で、写真は池袋のジュンク堂4階のカフェ。いすも硬いし、そんな広くないんだけど、ここ来るとなんか安心して本が読めるんですよね。この日は久々に、書店を回り、大量に本を買い込んでしまいました。寒い日のコーヒーはおいしいですね。ではみなさん。12月に突入で、本格的な冬将軍到来。楽しい一週間をお過ごしください。

 

メーカー資金提供の意義を知らしめよ!

 
日本製薬工業協会の透明性ガイドラインに、医学界から反発の声が上がっているようです。
メーカーが資金提供した研究は来年4月から、研究者の実名、実金額を公表することになっていましたが、医学界が「ちょっと待て」と言っています。確かに医療、薬学界に疎い一般の人からすれば、メーカーが資金提供したというだけで、何かネガティブなイメージを抱くかも知れません。医学界はそれを嫌がっているのです。しかし、実際、いま日本で医学、薬学研究を進めるとしたら、メーカーの資金提供抜きではできない。もし、一切、排除すれば壊滅的な状況に陥るでしょう。透明性ガイドラインは、必要だと思いますが、同時に、「日本の研究実態は今こうなんだ。医薬品メーカーの資金提供は不可欠なんだ」と、一般の人に理解してもらうことが重要ではないでしょうか?それから政府。IPS細胞など基礎研究も大事ですが、実地の臨床研究も大事なんですよおー!メーカーに任せっぱなしにしないでえー!って言いたいです。「無い袖は触れない」とか言われそうですが・・・・・。

で、動画はチャカカーンのWhats goin On 。オリジナルはマービンゲイ。字幕が見難いけど、すごいいい歌詞、興味のある方はコチラへ。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1320059383 では皆さん。素敵な一週間をお過ごしください!!

 

 

 

二者択一と情感に塗れた衆愚政治に終止符を!!

 
総選挙を前に、野田総理が我々、国民に「前に進む(民主党政権維持)のか。後ろに下がるのか(自民党復権)が問われている」と訴えています。問題を二者択一に矮小化し、情感に訴えるのは、衆愚政治家の常套手段です。社会事象は複雑で、どんな出来事も二者択一であっさり割り切ることなんかできない。そんなこと我々国民は、わかっている。二者択一や情感にだまされるような、馬鹿ではないはずです。また、理念、政策そっちのけで出てきた第3極について、どっかのテレビキャスターが「我々国民は、どこに投票していいかわからない」と嘆いていました。まったく情けない。この発言には「国民はいつも弱者で、犠牲者。悪いのはいつも政治、行政、財界」という甘ったれた心理が横たわっています。もうそんな時代ではないです。一人一人が主役です。各党候補者の主張に、じっくり耳を傾け、比較分析し、自らの責任において投票に臨む時代です。議員内閣制を受け入れているのは我々自身です。だから未来を築くのは、結果、我々一人ひとりなのです。

で、動画は佐野元春の「情けない週末」。ちょっと暗いけど、リアルな映像が気に入っています。寒いです。風邪など引かぬよう楽しく元気にお過ごしください!!

 

記者クラブの傍聴席は廃止すべきでしょ!!

 今週水曜日は中医協。朝9時から厚労省の17階ですって。。。講堂と違って傍聴席が少ないから、相当、早く行って並ばないと、入れないです。しかし、記者クラブに所属している会社の記者は、並ばなくとも初めから席が用意されている。にもかかわらず腐るほど人が沢山いる会社は、さらに並んで、只でさえ少ない席を、3つも4つも捕ってしまう。で、どんだけの記事を書いて、世の中に伝えているのか?ほとんど書いていない物見遊山の記者もいる。こんなくだらない状況を生み出すシステムそろそろやめて欲しい。少なくとも記者クラブの傍聴席は廃止すべき。記者クラブなんて、役所との癒着構造でしかないことは、すでにはっきりしたんだから。傍聴条件は、みんな平等にすべきでしょう。記者クラブがどれだけいらないシステムか?以下の書籍で一目瞭然です。「官報複合体~権力と一体化する新聞の大罪」(牧野昇著、講談社)、「『本当のこと』を伝えない日本の新聞」(マーティン・ファクラー著、双葉新書)。

で、写真は東大・鉄門記念講堂14階のロビーで撮影。とある日の午後16時半頃。夕日が綺麗。今週は徐々に寒くなり完全に冬になるようです!!みなさん、元気にお過ごしください!!

 

下手なコンパニオン診断ならいらない!!

  今年5月に登場した非小細胞肺がん治療薬ザーコリ。遺伝子検査で予め効く患者を絞り込む、いわゆるコンパニオン診断と同時一体的な承認となり、「これからの分子標的薬の模範的な道筋を作った」と賞賛を浴びました。己(オノレ)もアチコチで、そう書いてきました。しかし、ことはそんなに単純ではないようです。日本で唯一認められているFISH法という検査が、滅茶苦茶高いうえ、患者さんの身体から組織片をとってこないと、検査できないんだそうです。要するに、ザーコリが効くか効かないかを調べるには、がんで弱った患者さんに相当大きな経済的、身体的な負担を強いることになるのです。埼玉医大の萩原弘一教授が「下手なコンパニオン診断ならいらない」と、臨床現場の苦悩を訴えています。詳しくは11月5日付けのRISFAXをご覧ください!!!⇒http://www.risfax.co.jp/

で、写真は渋谷ヒカリエビルの喫煙ルーム。外側から撮影。己はタバコを吸いませんが、なんだか綺麗で、入ってみたくなる。では、みなさん寒くなってきましたが、元気に行きましょう!!!

 

日調が長生堂買収、後発品の販売と購入機能を一社で保有して問題はないのか?

大手調剤薬局チェーン、日本調剤が老舗の後発品メーカー、長生堂を買収しました。調剤薬局ビジネスも今後、厳しくなりそうで、大手調剤チェーンは最近、どこも非調剤部門を強化しています。先日、クオールがMR業務請負サービス(CSO)の老舗アポプラスステーションを買収したのも、その流れです。買収といえば、2社が一体になることによる「相乗(シナジー)効果」が重要です。しかし、調剤チェーンの非調剤業種の買収は、いまひとつシナジーが見えません。もっとも、日調の場合は見えやすい。「後発品使用促進が国策となる中で、生産販売、薬局調剤の双方で、どんどん後発品を使って収益を上げる」ってとこでしょうか?しっかし、いまは後発品を使用すると、調剤薬局にはご褒美として、医療保険財政から「加算」が与えられます。後発品メーカーも、国が色々と、環境を整備してくれるので、成長しやすい。自社の後発品ビジネスを強化して収益を上げ、それを受け入れる調剤薬局が「加算」で収益を上げる。要するに、一社が販売(後発品ビジネス)と、購入(薬局)の双方を同時に実施して利益を得る。そこに問題ないのでしょうか?己(オノレ)はなんだかマッチポンプのような気がしますが・・・。本来、販売と、購入は別々であるべきではないでしょうか?会社法人として別々でも、同じグループでは意味がありません。

で、写真は中野ブロードウエイのビル内で撮影。ちっちゃい子達の絵画コンクール。みんなかんわいいー!!何の屈託も無く、楽しそうですね!子供達よ。健やかなれ!それではみなさん。素敵な秋の一週間をお過ごしください!!

 

 

GE学会・武藤正樹代表はホントに促進派なのか?

  

 先週16日、国際医療福祉大大学院の武藤正樹教授の講演を拝聴しました。いつもながら、ビートたけし張りの名調子で後発品使用促進を訴え、聴衆を沸かせていました。武藤氏によると、同大学の三田病院が院内で使う医薬品を後発品に切り替えたら、年間2億円程、コストを削減できたそうです。武藤氏といえば、日本ジェネリック医薬品学会の代表理事。しかも三田病院の副院長ですから、率先して後発品を使用するのは至極、当然のことです。ところが、同院の使用医薬品で、後発品に置き換え可能な医薬品は約600品目もあるのにもかかわらず、実際に切り替えたのは65品目だそうです。要するに切り替えているのは1割程度。しかも同院の年間医薬品購入費は50億円っていうんですから、削減効果は5%もない。これって「後発品使用促進を率先して実施している」って言えるんでしょうか?なんだか腑に落ちません。武藤氏のブログ⇒http://mutoma.asablo.jp/blog/2012/10/16/6604414

で、動画はビリー・ホリデー「オータム・イン・ニューヨーク」。数年前、NYに語学留学した時。ちょうど秋でした。9月に到着した頃はものすごく暑かったのに、10月には入ったら急速に寒くなって、びっくり。しかし、セントラルパークは、明るく優しい光に溢れていました。くうっ~、また行きてぇ~!!それではみなさん。素敵な一週間をお過ごしください!

 
 
 
© 2024 薬新プラザ|医薬品業界の「本質」を発信するサイト