Posted on 2月 25th, 2013 by IDAKA
これは経済ジャーナリスト、井上久男さんの著作「メイドインジャパン」からの孫引きなんですが、一橋大学イノベーション研究センターの延岡健太郎氏によると、家電や自動車などの製品は消費電力、燃料効率など「機能的価値」だけでなく、デザインや、カラーなどを通じて消費者の主観で決まる「意味的価値」が大変重要なのだそうです。しかし、医療用医薬品はどうでしょうか?パッケージや、カラー、CMに登場する芸能人で、「意味的価値」ばかり大きくなってもしょうがない。やはり「機能的価値」で勝負すべきでしょう。すると、一にも二にもサイエンス。サイエンスの進展がなけれ新薬は生まれない。いま新薬は生まれにくくなっています。それは先端のサイエンスが、まだ医薬品開発に十分、応用されるまでいっていないからです。そうなれば、特許が切れた長期収載品を大事にしてビジネスを継続していくしかありません。医薬品は「意味的価値」を、過剰にPRして製品を売り込むのは邪道です。しかし、こと長期収載品については話が別。臨床現場で信頼感は確立しているし、なければ新薬開発もできなくなる。もう少し「意味的価値」を、わかりやすく伝えるべきだと考えます。
で、写真は近所で撮影。冷たい風を遮るタバコの自動販売機の前で、お犬様が日向ぼっこ。昔ながらのいかにもって風情のワンコです。丸くなってウトウトして、超気持ちよさそうです。では皆様。素敵な一週間をお過ごしください!!
Posted on 2月 18th, 2013 by IDAKA
長期の喫煙が原因で発症する慢性閉塞性肺炎(COPD)で、製薬企業各社の研究開発が活発化しています。国や学会も積極的に啓発して、予防治療を訴えています。主な症状は咳、痰、呼吸困難です。患者さんはさぞ、つらい思いをしているでしょう。でも、この疾患。実は原因が喫煙であると、はっきりしているわけです。しかも、現時点では医薬品で完治するのは難しい。要するに、一度、COPDと診断されたら、半永久的に医薬品と付き合うことになる。ということからすれば「治療薬」というより「生活改善薬」です。せめて医薬品投与は「禁煙が前提」ということにはできないのでしょうか?喫煙を続けながら、医薬品を使ってCOPDの咳、痰を一時的に抑える、なんて実に妙ではありませんか。ブレーキとアクセルを同時に踏んでいる人に、車の運転を教えるようなものです。
で、写真は近所の無農薬野菜屋さんで撮影。野菜の価格が高騰しているようです。ダイコンはついに1本、2、300円。ここでは200円でした。いい方です。ではみなさま。素敵な一週間をお過ごしください。あ、そういえば明日、講演します。お時間があれば是非!!久しぶりなので、ハッスルしますぜ!!とはいえ、ちと告知が遅かったでしょうか?(^^)
Posted on 2月 12th, 2013 by IDAKA
みなさま、お元気ですか?連休はいかが過ごされましたか?己(オノレ)は高校時代の友人男女数人で、鍋パーティー。実に30数年ぶりの青春フィードバックと相成りました。楽しかったです。スタートは昼からだったのですが、当然、いただいてしまいました。ビール、ワインと。「まあ、こんなことめったにないしい。いよね。いいよね」と、自分で自分を納得させるのでした。が、厚労省の健康日本21でも飲酒は保健指導の対象になっているんで気をつけなければいけません。国立久里浜病院の樋口進先生が作ったアルコール使用障害スクリーニング(AUDIT)というのがあります。(厚労省資料183頁に詳細)。簡単なアンケートに回答して合計点数が0~7点で「問題なし」、8~14点が「依存症ではないが指導対象」、15~40点が「依存症、受診の必要あり」と3段階で評価します。医薬経済のオフィスで、己と、M下くん、F島くん、そう、自他共に認める酒豪3人で、このスクリーニングにチャレンジ。結果、M下くんは「自分に甘くして何度、回答しても、15点以上だ」とぼやいていました。F島くんは9点、己は13点でした。どうもF島くんの点数が低すぎやしまいかと思うのですが・・・。えっ?お前も十分自分に甘いって?だはっ、失礼致しました(^ ^;)みなさんも時間があったら、チャレンジしてみてください。
で、写真は連休中、ほかほかお日様の光が注ぐ都内某所の雑貨屋さん前で、な、な、なんと、賭場が開帳されていました。ちょっと兄貴達。まずいですよ。地面に座り込んで堂々と。。。ガサ入れには気をつけてくださいよ!!ってのはジョークです。カードゲームで小学生達が遊んでしました。楽しそう。昭和を思い出しますね。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください!!
Posted on 2月 4th, 2013 by IDAKA
国内で有名な後発品使用促進策といえば調剤体制加算と、一般名処方料への加算(2点)ですね。しかし、この施策。「どんだけ効果があるの?」っていう声もあります。なぜかといえば、後発品使用が急激に伸びるのは改定年の4、5、6月辺りまで。その後は鈍化してしまうからです。調剤薬局は、後発品加算と、長期収載品の薬価差を図りにかけて、後発品使用量を決めます。だから、一度決めたら、後から増やしたりしません。薬局も経営があるし、そもそも経済誘導ですから、そうなっても仕方がない。だから、一般名処方がいくら出続けても意味が無い。要するに、一般名処方の加算は、医療機関に「只くれ」状態になっているわけです。ここをどうするか。14年度改定の大テーマになるでしょう。
それでは、みなさん。素敵な一週間をお過ごしください。※前回のブログに、読者の方と、井上久男氏ご本人からコメントが寄せられました!!ご覧ください。
Posted on 1月 28th, 2013 by IDAKA
NHKのテレビ60周年ドラマ「メイドインジャパン」が始まりました。唐沢寿明主演。かつて隆盛を極めた電機メーカーがどん底までに落ち、復活に向けて各種改革を断行する。いまの産業界の現状、今後の有り様を指し示しています。己(オノレ)が会社を辞めて独立した後、親切かつ温かく色々とアドバイスをくれたフリージャーナリストの井上久男氏が取材協力しております。ドラマの紹介ページにも登場しております。最近、NHK出版から「メイドインジャパン~驕りの代償~」という著作も出版。まさにメディアミクス!!すばらしい。井上さんは同い年。明るく、楽しく、元気でパワフル。弁も立つ。バリバリの経済ジャーナリストです。いやあ、やってるなあ~。くぅ~っ。己もなんだか元気が出てきました!!メイドインジャパン。今度のドラマと本、みなさま、是非ともご覧ください。
で、写真は虎ノ門病院前。1階は日本調剤、地下1階は日生薬局という超バトルに出くわしました。で、これっていいの?いずれにせよ開設基準ギリギリでしょう(^ ^;)。まあ、とにかくみなさま。素敵な一週間をお過ごしください!!
Posted on 1月 25th, 2013 by IDAKA
鶴田浩二の「傷だらけの人生」を聞いて、じぃーん!!やけに胸に染みる。今日この頃。え?!歳だって?(笑)。ちがわい!!ダハッ(^^;)
Posted on 1月 21st, 2013 by IDAKA
エパデールのスイッチOTC化。医師会の悪あがきで、薬局で購入する前に、医療機関を受診しなければいけないことになりました。薬局でセルフチェックシートを渡され、患者は一々回答しなければいけないのですから、かなりの圧力です。一度、医療機関に行けば、薬局に行くの面倒だから、その医療機関で買うかも。要するにOTCにした意味が無い。生活習慣病に使うOTCなんて糖尿病ドルチトール、血清高コレステロール改善薬、糖解錠など沢山あるっての。ましてやエパデールはイワシやサバなど青魚に含まれる不飽和脂肪酸と同じ成分ですよ。なんでそれにイチイチ医者がしゃしゃり出て「私達でないと使っちゃ危ない」って言うの?要するに、医師会は「エパデールは我々の大事な収益源だ。薬局で買っちゃだめ!!医療機関で買いなさい。それがだめなら、せめて、一回、うちに来てお金落としてから行きなさい」と言っているのです。情けない。そもそも、医療費全体のことを考えたら、スイッチOTC化は必須の流れ。それに反対するなら、診療報酬財源ないよ。それでいいの?それとも、スイッチOTCになるような薬は、副作用も少ないし、薬価も高いから、「リスクも無く手っ取り早く稼げる」。そういうこと?実は私、このところの医師会は、かつての利害団体から少しずつ変化しつつあると考えていました。いま、財政当局や、厚労省に、強くものが言える団体はありません。だから、「国民の立場でものを言ってほしい」という期待感もあり、がんばって欲しいと応援する気持ちもありました。しかし、今回のエパデールに対する医師会の対応を見て、そんな期待感は幻想に過ぎないと思いました。日医はやはり露骨な「利権団体」です。もっとも、今度のエパデールのスイッチOTC化。反対しているのは一部の幹部だけで、大方はそれほどでもないとも聞きます。それにしても、今度の医師会の対応はひどい。現場には、すばらしい医師が沢山いますが、医師のイメージを落としてしまいますね。
なんだか天気が良くて気持ちがいいですね。しかし、きょう夜遅くから雪だそうです。みなさま気をつけて、楽しい一週間をお過ごしください!!
Posted on 1月 15th, 2013 by IDAKA
やほーい!!昨日の大雪からうって変わって晴天だアー!で、いきなりですが、消費税増税。14年4月に8%、15年10月に10%が決まっていて医薬品取引にも少なからぬ影響を及ぼしそうです。しかし、安倍政権で上向きとはいえ、景気は完全回復していないから、一時凍結もあるかも知れません。また、日本医師会が主張しているゼロ税率が実現すれば、医薬品は何の影響も受けない。あまり先走った対応をしない方がいいかもしれません。安倍政権も、参院選までは本性がわからない。しばらくは様子見が必要です。
で、写真は昨日の雪化粧。「僕の前に道は無い。僕の後ろに道はできる」(高村光太郎)。って感じで。。。(笑)あっと、昨日、勢いで更新した「これは体罰じゃない。只の暴力」があります。時間が有ればご一読を。
Posted on 1月 14th, 2013 by IDAKA
大阪市で高校2年生のバスケ部主将が自殺した事件で、テレビ、ラジオ、新聞が「体罰」、「体罰」って騒いでます。で、いつの間にか、世論が「体罰は是か非か」に向かっています。しかし、この事件のきっかけは「体罰」ではありません。只の「暴力」です。そんなことそっちのけでマスメディアは得意の二元論で、無責任に、世の中をかき乱している。この国のメディア報道の単純さ、浅はかさにはホトホト飽きれてしまいます。(かく言う私も末席にいるのですが・・・^ ^;)バスケ部主将は、一生懸命、部活動に専念していた17歳じゃないですか?社会に反する悪いことなんか何もしていません。そんな彼が何で「罰」を受けなきゃいけないんですか?「体罰」だろうが、なんだろうが、「罰」なんかいらんでしょう。ん?部を強くするため?で、その手段が、なんで「罰」?暴力なの?全く意味がわからん。この17歳は、バスケが好きで好きで、毎日部活に通ってくる。顧問の暴力教師からすれば、手足を縛られた羊みたいなもんでしょう。それを承知で殴るなんて。卑劣な行為だ。なにが体罰なもんか。この事件を報道するメディアは「体罰」なんて使っちゃかん。メディアなんだから言葉は正確に使うべきでしょう。そしてこの顧問。単なるヒステリー、暴力教師でしかない。とはいえ、メディアが一旦、火を付けた「体罰は是が非か」論は、もう止まないでしょう。誤解を恐れずに言えば、私は、今回の事件が、いつの間にか「体罰」論に衣を変え、イジメ問題と同列・等価に論じられることを危惧します。もちろん、「体罰」は良くないし、なくなって欲しい。しっかし、教育現場には、人をイジメたり、脅したり、心身ともに手が付けられないほど荒廃している生徒がいるのも、また現実です。体だってでかいし、腕力もある。徒党を組んでたりする。そもそも、「体罰」とはなんぞや。その定義、意味をあいまいにしたまま、ただただ「体罰は全面禁止」とすれば、教師はイジメで弱っている生徒どころか、自分の身体さえ守れなくなる危険がある。イジメがあっても見て見ぬフリせざるを得なくなる。イジメで、教育現場の責任を追及するなら、一方で現場教師が「身を挺して阻止する行為」を、ある程度、認めなければいけない。そうしなければ、正義感溢れる教師は萎縮し、わが子がよその子をイジメで追い込んでも、どこ吹く風のモンスターペアレンツが増長する。結果、イジメは止まらず、卑劣な行為に目口耳を塞ぎ、長いものに巻かれる心無い大人ばかりが跋扈する。社会は益々、殺伐としてしまう。だから、「体罰は是が非か」を論じるなら、「体罰とは何ぞや」からはっきりさせるべきだ。そう思うのです。繰り返しますが、今回の事件のきっかけは「体罰」ではありません。単純な「暴力」です。それも強いものが、弱いものを叩く最も卑劣な「暴力」です。17歳のバスケ部主将。ホントかわいそうでしょうがない。深く、ご冥福をお祈りします。この事件をきっかけに何を考え、どう動くか。私達大人の責任です。
で、動画はyoutubeで見つけた山中充さんという方のピアノ。静寂。すごいいい!!
Posted on 1月 7th, 2013 by IDAKA
みなさん!!新年おめでとうございまーす!!安部新政権の発足で、膠着していた政治経済がジワジワと動き出したようです。2013年。どんな年になるやら。色んな変化があって楽しい世の中になりそうです。さて、私のテーマは「自然体」です。まあ、これまでも「自然体」でなかった訳でもないんですが、さらに力を抜いて、いい仕事をしたいです。で、正月休み。みなさんはどう過ごされましたか?私はボーッと過ごしてしまいました。何せ「自然体」ですから。。力まないんです(笑)。脱力。。。でも結構本を読みましたよ。中でも良かった本は以下です。みなさんも時間があったらご一読を。ご感想をお聞かせください!!それでは今年もよろしくお願いします!!【正月読んだベスト本】「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」=金子哲雄著、小学館、「日本の選択 あなたはどちらを選びますか?」=池上彰著、角川ONEテーマ、「医療防衛 なぜ日本医師会は闘うのか」=今村聡、海堂尊共著、角川ONEテーマ、「アメリカは日本経済の復興を知っている」=白川宏一著、講談社、「財務省が隠す650億円の国民資産」=高橋洋一著、講談社、「楢山節考」=深沢七郎著、新潮文庫、「わが青春無頼帳」=柴田錬三郎著、中公文庫、「戦場カメラマンという仕事」=洋泉社MOOK。