DPP4阻害薬に続く、次世代の二型糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の開発が進んでいます。現在把握している限りでも、開発企業はアステラス製薬、大正製薬、田辺三菱、中外製薬、日本ベーリンガーインゲルハイム、ブリストルマイヤーズスクイブと6社もあります。こうなると、どこが一番先に、世に出すことができるか競争になります。アステラスが3月13日に一番乗りで申請、続いて大正製薬が4月18日に二番手で申請しました。しかし、1ヶ月程度の差ですから、審査次第で承認時期に、さほど差はでないかも知れない。それに新薬の薬価収載は年4回ですから、単純計算で3か月以上差がつかないと、薬価収載時期は同じになる可能性もあります。さてどうなるか。いずれにしても、来年中には日本の臨床現場で使えるようになります。各社さん、がんばってくださあーい!!
で、写真は自宅で撮影。ラジオです。パナソニック製のリーズナブルな奴。最近テレビを観ないで、ラジオばっか。テレビの番組。つまんないから。ヒナ壇に、芸と言えるほどの芸を持たない芸人と集団リエゾンでしか歌を歌えないタレントがズラッと並んで、うちわ受けの話で大げさに笑っているのを観ると、愕然としてしまう。というかぞっとしてしまうんです。体質でしょうか?で、ラジオ。いいですよ。割と。というわけで、今週も7日間。みなさま楽しくお過ごしください。
4月10日の中医協総会は早くも14年度改定に向けた牽制的、発言が多々ありました。中でも後発品使用促進に絡む薬剤師の情報提供料について「もういらないんじゃないか」(鈴木俊彦委員、日医常任理事)「説明は薬剤師の義務。その都度、お金をもらうのはおかしい」(嘉山正孝委員全国医学部長病院長会議相談役)などの発言が出ました。もちろん、三浦洋嗣委員(日本薬剤師会常務理事)は反論していましたけど。。。確かに後発品使用促進の経済的インセンティブには多々、問題があります。しかし、それは薬局だけではない。例えば、処方せんを一般名で書くだけでお金がもえる医療機関への対応もおかしいです。次回改定では根底から直して欲しいものです。
で、写真は東銀座で撮影。昨年、なけなしの金で一眼レフを購入、しかし、いささか衝動的だったようです。うまく使えずにまま購入後1年近くも埃をかぶっていました。それを引きづり出して銀座へ。シネパトスの奥にある、この喫茶店、とても風情があります。いかがですか?とはいえ、一眼レフ。奥が深そうです。使いこなすにはそれなりの時間がかかりそうです。と、ここまで書いて、写真をアップしようとしたら、容量不足で、アップできませんでした。なにワードプレスぅ。一眼レフの画像はきめ細かすぎるのでしょうか?なんで、急遽、代打として、いつも持ち歩いているCX4で撮影したお気に入りのオードトワレ、アラミス900を掲載します。こうやって撮るとかっこいいですね。え?ネットショップみたい?売りませんからあ(笑)。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。
厚労省は後発品使用の新目標を「17年度(18年3月)末までに60%」と設定しました。これは特許が切れた医薬品市場、要するに後発品への置き換え可能な市場を分母にしていますから、全市場を分母に計算し直すと34.3%です。何のことは無い07年に設定した「12年度(13年3月)末までに30%」という目標数値に、4.3ポイント程度しか上乗せしていません。で、いまの後発品割合は大体、全市場の25%(置き換え可能な市場の45%)前後なんで、結局、前回目標はクリアできなかったということになります。日本製薬団体連合会の内藤晴夫会長は「現状について十分な検証がないまま、新しい目標を作るのはおかしい」と指摘しています。しかし、長期収載医薬品に頼らざるを得ない新薬メーカーの現状からいうと、むしろ、この程度の数値目標jで済んでよかったと言えるのではないでしょうか。今度の目標数値は「上乗せ」といってもわずか。目標達成期日の「延長」というに近いレベルだと思います。
で、写真は己(オノレ)の腕時計。オメガジュネーブダイナミクス、70年代のアンティークウオッチ。今日も、機嫌よくカチカチ時を刻んでいます。5年前に、ちょっとがんばって購入、それ以来はどこにでも一緒に、行く己(オノレ)の相棒になりました。なかなかイカシタ奴です。で、今日は台風の後、気持ちのいい快晴です。やほーって叫びたくなります(笑)。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。
きょうから13年度に突入、人事異動の季節でもあります。製薬企業でお世話になっている方々の中には、海外赴任になった方、定年を向かえた方、同業他社に移った方、セクションを移った方、はたまたトップに上り詰めた方などなど。沢山いらっしゃいます。きっとそれぞれ色んな思いを抱えて新たな業務に取り掛かることでしょう。誰の言葉だったか忘れましたが、「企業は人なり、経営は人事なり」というのがありました。当然、会社はその中にいる人材に左右されます。また、沢山の人材の集合体である会社は生き物でもあって、時代の変化とともに、しなやかに生態を変えていかないとシーラカンスになってしまいます。どこをどう変えるのか、あるいは変えないのか。その方向付けをするのが「人事」ってわけです。経営者は適材適所を念頭に、もっとも最適な時期に人事異動を発令しなければいけません。うまくいけばその会社の発展に寄与するだろうし、誤れば地盤沈下につながっていく。経営判断の中で、最も重要かつ責任が重い、手腕が問われるものです。それが「人事」です。異動を決めた経営陣に敬意を表します。この人事が企業に何をもたらすか。しっかりウオッチしていきます。異動されたみなさま、そしてそれを支えるみなさまがんばってくださいね!!!
で、写真は3月23日に開かれた六本木アートナイトで。茨城県取手市に公営団地を改造して、太陽発電だけで電力をまかなうホテル「サンセルフホテル」が開業、六本木交差点のビルの一室に、そのショールームがありました。中に入ってみると、確かに温かくふんわりした雰囲気で、超なごみます。いい時間でした。ではみなさま、今週もまた気候変動が激しそうです。服装にご注意ください。そして楽しく素敵な一週間を。
寄る年波に勝てず、最近、ちょこまかと医療機関を受診するケースが多いのですが、じっくり向き合ってくれる医師にお目にかかることはほとんどありません。どの医療機関も急がしそう。まるで回転すし屋で、目の前に運ばれてくるネタを次から次に食すように、手際よく患者を捌いていきます。ちょっと、突っ込んだ質問すると、露骨に嫌な顔する医者さえいる。ある学会で、大阪大学の石藏文信という先生が自由診療で精神科医療を実施していると話していました。初回10万円だそうです。一見高いのですが、その分、患者の話をじっくり聴いて、治りが早いので、ダラダラ長く通い投薬を続けるより「患者負担は安い」とまで言い切っていました。また、いまの保険点数で精神科医療を丁寧にやっていたら、「経営的に破綻する」とも。。。。精神科医療のみならず、その昔、医療には「ムンテラ」(口頭治療)ってのがあって、医師の「話術」「人間力」がものすごく重要視されていました。医師は自ら医療技術とともに「話術」「人間力」も磨いていたことでしょう。その後、エビデンスの時代に突入し、「話術」「人間力」よりも、エビデンスが大事だということになりました。その副作用で、企業が金塗れで作ったエビデンス、それをまたお金を貰って右から左に垂れ流すメディアビジネスが跋扈することになります。でもどうでしょうか?誰もが人である以上、体を壊す可能性はある。弱ったときに、もっとも頼りにする医師には、心に寄り添って欲しい。「ムンテラ」(口頭治療)は大事でしょう。技術を高める、専門の学会があってもいいくらいだと思います。もっともお金を出す企業はないかも知れないですね(笑)
で、写真は上野公園で。屋台と桜。沢山の人がシートを敷いて花見をしていました。が、とっても静か。以前のように歌ったり、大声で騒いだりする感じはありませんでした。静かに花を愛でる。さすが日本人。といいたいところですが、何かお達しでも出ているのでしょうか?身勝手な言い分ですが、羽目を外す人や集団が全く無いのは、それはそれで淋しい気もするのでした。では、みなさま。楽しく素敵な一週間をお過ごしください。
安倍政権がとうとうTPP交渉への参加を決めました。国内産業、経済、文化にどんな影響が出るやら。。以前にも述べましたが、己(オノレ)は交渉参加に懐疑的です。理由は簡単、TPP参加国で、もっと強い影響力を持つ米国を相手に、日本政府が「交渉力」を発揮できると思えないからです。一方的に押し切られる形が予測されるからです。戦後の外交交渉を見ても、米国の主張を覆した事例はほとんどありませんから。日本政府の「内政力」はある程度、信頼していますが、「外交力」ははっきり言って信頼していません。TPPはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementの略で、 環太平洋戦略的経済連携協定と訳されています。これだけ見ると何を交渉する場なのかわかりませんね。その分、何でも議題になる可能性があるということです。「医薬品産業はすでに関税がないに等しいから問題ない」と悠然と構えていると、思わぬところから矢が飛んできて後で痛い目に会うかも知れません。とにかくどの分野も無風で済むかどうかわからないと捉えておくほうがいいです。
で、写真は神田駅南口付近で撮影。居酒屋の宣伝していたチンドン屋さん。カメラを向けると、ポーズを撮ってくれました!サービス精神に溢れた方々です!!ではみなさま、楽しく素敵な一週間をお過ごしください。
遺伝子解析技術の進展は、今後も新薬開発に大きな影響を与え続ける模様です。昨年は遺伝子検査をしたうえで、投与患者を決める新薬が立て続けに2つ出て脚光を浴びました。ファイザーの非小細胞肺がん治療薬「ザーコリ」と、協和発酵キリンの白血病リンパ腫治療薬「ポテリジオ」です。いずれも遺伝子検査をする時に、セットで使う診断薬が必要で、この診断薬を「コンパニオン(付き添い)診断薬」と呼んでいます。しかし、この診断薬、名前の通り、現時点ではひとつの薬にひとつ。そして、検査できる遺伝子もひとつです。だから、まだ非効率といえば非効率です。例えば、非細胞肺がん患者さんはイレッサやタルセバが効く遺伝子EGFR変異が約50%、ザーコリが効くALK変異が4%、まだ薬がないRET変異が2%いるのですが、EGFR変異、ALK変異、RET変異を診断するのに、一回一回検査が必要なのです。そのため、患者の身体的、精神的、経済的な負担が大きいのです。しかし、遺伝子解析技術が今後さらに進めば、一回の検査で、EGFR変異か、ALK変異か、RET変異かがすべてわかる。そんな時代が来るでしょう。米国のベンチャーがすでに手がけていて、実用化も目の前といわれています。
で、写真は六本木のTSUTAYA。全面ガラス張りで、天井も高く、空間を贅沢に使っている。写真集や画集も豊富で、スターバックスも入っているので、一日中ボーッと本をめくりながら過ごしたくなります。まるでニューヨークのバーンズ&ノーブルにいるよう。とてもいい感じです。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。今週は気温の変動が激しいようなので、お気をつけて。
昨年末、医療用に加えて、一般用が承認された(いわゆるスイッチOTC)抗アレルギー剤アレグラのテレビCMが始まりました!嵐の大野くんがコミカルな宇宙人に扮して、風邪や花粉症の人に、アレグラを勧めています。医療用の方は、昨年末に複数の後発品が参入しています。サノフィは、この影響をスイッチOTCの発売で、最小限に抑える考えです。実際に販売するのはOTCに強い提携先の久光製薬です。なにせ売上高600億円超、先発メーカーからすれば後発品に食われるのを黙って見過ごすわけにはいきません。さて一般用は、どこまで膨らむでしょうか?注目です。米国では、特許が切れた後、スイッチOTC化するのは珍しくないみたいです。しかし、日本は日本医師会の抵抗が強く、そうもいきませんね。己(オノレ)自身は、軽い症状は医者に掛からず、OTCを使って自分で治す、セルフメディケーションという考えは、非常に、いいことだと思っています。医師会は「医療貴機関受診が減る」といって嫌がりますが、なんでも医者まかせでいいんでしょうか?セルフメディケーションは、国民の自立があって初めて成り立つ考え方です。もっと広がっていいんじゃないかと思んですが。。。
で写真は、秋葉原から神田に向かう道すがらに撮影。超レトロでしょう?この辺りでは時々、こんな建物と遭遇します。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください!!