Posted on 7月 8th, 2013 by IDAKA
週末に昭和大学で開かれた日本ジェネリック医薬品学会で「病院薬剤部は何を指標に後発品を選ぶか」と問われて、藤田保健衛生大病院の山田成樹薬剤部長と、国立国際医療研究センターの澤井孝夫医薬品情報管理室長が揃って「MRの訪問頻度」を上げたのは、驚きでした。後発品はすでに先発品で有効性、安全性が確立しているものしかないのに、MRから何の情報提供を期待するのでしょうか?もちろん有害事象などの収集は大事でしょうが、何にもないのに御用聞きのように、小まめに顔を出す必要があるのでしょうか?いま日本ジェネリック製薬協会のHPを開けば個別企業、個別製品について、ほとんどの情報が網羅されています。MRにもコストがかかっています。それは巡り巡って薬の価格にも上乗せされるでしょう。後発品のMRに頻回訪問を求めれば、後発品の最大の強みである「安さ」に影響するのです。それでもやっぱり後発品は「MRの訪問頻度」で選ぶべきなのでしょうか?
で、写真は銀座でキャノンEOS KissX5を使って撮影。一眼レフカメラ。一年前、買ったのですが、いまいち使い方がわからず、しかも重くて持ち歩きが難儀なので、部屋の隅で埃をかぶってたんですが、徒然なるままに引っ張り出しました。老舗の喫茶店。ちょっとパリの裏通りっぽくないですか?先週金曜日、梅雨明け宣言出ましたね。例年より19日も早いそうです。夏だあ~!夏ぅー!ひゃほーい!みなさん、あっついですが、素敵な一週間をお過ごしください!
Posted on 7月 1st, 2013 by IDAKA
医療費改定論議になると必ず「医師がどうたら」「薬剤師がどうたら」と、やたら職能間の対立を煽るような記事が出てきます。娯楽週刊誌はともかく、専門誌は、そんなんでいいのかって、いつも思います。「医師」にも勤務医がいれば開業医もいる。医師会の幹部がいれば、学会の重鎮もいる。「薬剤師」も病院勤務がいれば、薬局勤務もいる。さらに、小さな薬局があれば大手チェーン薬局もある。ものすごく稼いでいる経営者がいれば、そうでもない経営者がいる。みんなそれぞれ立場や言い分、極端な話、仕事観さえ違う。実は、そういう微妙な違いにこそ医療費を巡る問題の本質があるのではないか、と考えています。にもかかわらず、そんなことは全くそっちのけで十羽一唐絡げに、医師がいいだ悪いだ、薬剤師がいいだ悪いだ、と単純化して、軽薄に騒いでいる心無い記事があります。しかも、こういうのに限って、上から目線で難癖つけているだけ。読んでもネガティブな気分になるだけで、全く明日が見えてきません。くれぐれもご用心を。
で、写真は近所で撮影。葡萄???こんなとこに?珍しいです。では皆様、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 6月 24th, 2013 by IDAKA
通常国会が26日に閉幕します。厚労省の薬事法改正案は審議未了のまま、継続審議になります。しかし、とくに与野党の争点はないので次の通常国会までには成立するでしょう。今度の薬事法改正は医療機器部分の規制を分離して、運用の合理化を図るのが大きな狙いなので、製薬業界ではあまり話題になりませんが、侮れませんよ。製薬企業の「役割、責任」を明文化しているのですから。。。運用次第では、この条文を盾に、裁判で製薬企業がつるし上げに合うことだってあるかもしれません。
で、写真は近所で。朝顔?でしょうか?鮮やかな色の花を、お日様に向かって精一杯、咲かせている姿がなんとも、すがすがしい!!では皆様。素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 6月 17th, 2013 by IDAKA
成長戦略、骨太の方針、やっぱり踏み込みが浅い。医療分野で、成長戦略に具体的に書き込まれたことと言えばOTCのネット販売くらい。「それって戦略じゃなくて、戦術じゃないの?しかもIT業者が喜ぶだけの」って突っ込みたくなります。日本版NIHもありますが、まだまったく具体的になっていない。要するに大した目玉がない。それと「骨太の方針」。社会保障部分、こんな書き方じゃ、ほとんど何もわからないです。とある医療関係者曰く。「ずいぶん中身が薄くなったなあ。骨太だけど中身がスカスカ。まるで骨粗しょう症の骨だよ」。今週は参院選の前哨戦と言われる都議会議員選。で、来月の参院選に突入です。社会保障、医療の本格論戦はやっぱり秋ですね。
で、写真は近所で。燦々と照り注ぐ陽の下で、微笑むあじさい。もう夏みたい。梅雨ってなくなっちゃったんでしょうか?みなさま。素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 6月 10th, 2013 by IDAKA
日本版NIHの創設がほぼ確定しました。厚労省、経産省、文科省に分散していた医療・医薬分野の研究を一元管理して進行をスムーズにするのが狙いです。しかし、実際、どこまで成果に結びつくか。まだわからないです。新組織を独立行政法人という形で立ちあげるので、新たな予算が必要になりましょう。どんな人材を配置するかも気になるところです。3省の出向者、OBのたまり場になるようだと、ダメでしょう。どうあれ研究開発ですから、発想に柔軟性がない人、杓子定規でしか物事を見ない人を置いても意味はないでしょう。そうかといって運営については効率化、採算性も求められます。皆さんはどう考えますか?
で、写真は中央区、聖路加国際病院近くで撮影。レトロな建物。夏みたいに暑い中、歩いていたら、ふと遭遇。なんか涼しげでした。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 6月 3rd, 2013 by IDAKA
武田薬品の取締役で、同社子会社ミレニアムのトップだったデボラ・ダンサイア氏が6月26日付けで、武田を去ります。ミレニアムの研究開発マネジメントを、本社に一本化するという決定を良しとせず、辞任に至ったようです。ミレニアムを武田を買収したのは08年ですが、デボラ氏は、それ以前の99年からミレニアムの研究開発責任者を務めています。自分が大事に育ててきたパイプライン、研究者を武田本社に明け渡すのが嫌だったのかもしれませんね。もっとも事業活動ですから、そんな情緒的な、おセンチなことをグダグダ言ってても仕方ありません。また、今回の武田経営陣の決定も、それなりに筋が通っていると思います。しかしながら、企業の「国際化」「人材の多様化」って何だろう?って、改めて考え込んでしまいます。日本国籍を持ったまま外資系企業のトップになるのが困難なように、外国籍をもったまま日本企業のトップになるのもまた困難なのは明らかです。ですから日本企業が「国際化、国際化」と言って、外国人を起用したところで、当の本人にはすぐに限界が見えてきてしまうのではないか。。。良いか悪いかは別にして真の国際化、多様化を進めるなら、法人格を保有する場所にさえ、こだわらない。結局、コスモポリタニズム(世界主義)でなければならないのではないか。「日本法人」であることにこだわっているうちは、ダメなのではないか。そんな風に考えるのでありました。みなさんはどう思われますか?
で、写真は代々木公園。気象庁の梅雨入り宣言は何?週末、もう夏みたいに暑かったですね。ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 5月 27th, 2013 by IDAKA
国内で最も大きい高血圧市場で、武田薬品のブロプレスと、熾烈なシェア争いを展開してきたノバルティスファーマのディオバンが論文捏造問題で、揺らいでいます。医師主導治験に、社員が身分を隠して関与していたというのはもってのほかですが、そもそも製薬企業から資金提供を得なければ、試験が実施できないという現状にも問題があります。資金提供しながら、試験デザイン、結果に全く口を出さないメーカーっているんでしょうか?表向き口を出さなくても、態度やふるまいで十分、圧力をかけることは可能です。最終結果の広告宣伝効果は薄くなるかもしれませんが、はじめから堂々と企業と研究機関の共同研究でやればいいのにと思います。しかし、先日、ある業界人にそう話したら「君はまったくわかっていないね。企業と研究機関がフィフティーフィフティーの関係で進める共同研究なんて日本ではなかなかできないんだよ。まずもって、そういう風土がない。だからいまのように曖昧なまま、進めるしかないんだよ」と言われました。しかし、なんとか改善していくべきでしょう。それから、高血圧など生活習慣病領域は、他社製品との差別化を証明するため、企業が資金提供して、いくつもの臨床試験が実施され、次から次に新データが出てくるところです。専門メディアの名を借りた広告ビジネスは、企業から莫大なお金をもらって、こうしたデータを大々的に掲載して、収益を得ています。突き詰めて考えれば、企業のマッチポンプ宣伝の隠れ蓑になっているだけ。果たして、こういうメディアの記事は、果たして社会的にどれほどの価値があるでしょうか。こうしたビジネスモデルも、そろそろ潮時かも知れません。メディア側も自らの足元を、もう一度、確認するべきです。
で写真は麻布の有栖川宮記念公園で撮影。午後17時頃。静かに西日が差し込む小川のせせらぎ。のどかあー!!ではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 5月 20th, 2013 by IDAKA
先週は各所で、医薬品・医療業界の方々が「イノベーションの評価」を訴える場面に出くわしました。15日の中医協保険医療材料部会での医機連、中尾浩治会長の意見陳述、17日の製薬協、手代木功会長の記者会見、そして18日の医科研シンポジウムなどです。さながら「イノベーションをもっと評価すべき強調週間」のようでした。ところが肝心の評価手法と、財源については、どなたもはっきり話さない。やはり評価を主張するなら、具体的な評価手法と財源を提案すべきだと考えます。社会保障財源は切迫しています。しかし、業界の主張は「我々を評価すべき」一辺倒で、自らの痛みに何も触れない。あるいは「社会保障財源はもっと増やしていいんだ」とも言わない。これじゃあ、「つべこべ言ってないで、医薬品や医療機器にもっと公的財源を投入すればいいんだよ」としか聞こえません。18日のシンポで、財務省の新川浩嗣主計官がこう話しました。「日本の公的保険はあらゆる国民、産業が拠出する税と保険料で成り立っている。したがって、公的保険の成長力は全国民、全産業の平均値でしかない。もし医療分野(医薬品、医療機器含む)が日本のリーディング産業になるなら、平均を上回る成長を目指さないといけない。平均を超える解決策を提示することこそイノベーションではないか」。要するに、みんな懐が厳しいから公的保険市場の伸びには、限界がありますよ。成長を目指すなら、海外で伸ばすとか、公的保険以外の部分でがんばるしかないですよ。と提案しているのです。私は費用対効果を、もっと活用して、技術評価の優勝劣敗をきつくすべきだと考えます。みんさんはどう考えますか?
で、写真は新宿で撮影した宣伝カー。ロボットレストランオープンとか。なかなか美人のロボットです。今度行ってみたいです(笑)。新宿では週末に映画を観ました。ビル・カニンガム82歳。NYに住んで、50年間、毎日ストリートファッションを取り続けている。なんだか神聖な気持ちになるいい映画でしたよお!!それではみなさん、今週も素敵な毎日をお過ごしください!!
Posted on 5月 14th, 2013 by IDAKA
各社がしのぎを削る抗がん剤、生活習慣病の新薬開発。当たれば儲けも大きい。でも最近、己(オノレ)が注目しているのは日本新薬の断酒補助薬レグテクト(アカンプロサート)。アルコール依存症の治療薬です。脳に直接作用して飲みたい気持ちを鎮める。いまのところ際立った副作用もない。予測売上はそんなに大きくないけど、いいじゃないですかあ。大酒飲みの己も是非、使ってみたい。でも、メーカーの方には「あくまで医師の確定診断得て、カウンセリング治療しながら、使う薬ですよ。薬だけ飲んで、すぐお酒がやめられるとか、そんな無責任な記事を書かないでくださいよ。誤解を生みますから」と、くぎを刺されてしまいました。禁煙補助剤は病院に行けば、比較的簡単に処方してもらえますが、レグテクトは処方のハードルが高いみたい。ただ、特定保健指導でも、飲酒が指導項目に入ったんだし、今後、臨床現場で、安全性が確立すればもっと広く使ってくれてもいいような気がします。もし将来スイッチOTCになったら、「飲んだらアカン、アカンプロサート」ってのはどうでしょうか?
明日発売の医薬経済5月15日号で、掘り下げた記事を書きました!是非、お読みください⇒http://www.risfax.co.jp/
写真は先日訪れた南麻布のエモンフォトギャラリーで。呼吸するだけで安らぐ、静かないい場所でした。ではみなさま素敵な一週間をお過ごしください!!
来はもっと
Posted on 5月 13th, 2013 by IDAKA
お元気ですか?いま己(オノレ)は写真のような状態になっちゃっています。なんで、ブログ。明日しっかり更新いたします。ご容赦ください。