薬価の中間年改定が早ければ今週にも決着!!

 みなさん、お元気ですか?日々、冷え込みが強まりますね。

 さてこれまで2年に一回、偶数年に実施していた保険薬価の引き下げを、奇数年にも実施しようという「中間年改定」。その第一回目、21年4月実施に向けた議論がヤマ場を迎えました。早ければ今週中にも決着しそうです。

 保険薬価と、医療機関納入価格の平均乖離率が「大きいもの」が対象になるわけですが、何をもって「大きい」というか。。。どれだけ議論しても結局、最後は数値で決めるしかない。厚労省は「平均乖離率の1倍超」「同1.2倍以上」「同1.5倍以上」「同2倍以上」を案として示しています。製薬業界は対象が少ない方がいいから「2倍以上」、医療保険の運営サイドは沢山対象にして、薬価を下げたいから「1倍以上」を期待することになる。

 きっと今回も最後は、官邸が財務、厚労の意見を聞いてバッサリ裁定を下すでしょう。

 写真は横浜、山下公園で。久しぶりに潮の香りを嗅ぎました!それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。

 

新型コロナは「大きな網」ではなく、いくつもの「小さな網」が必要ではないか?

 みなさん、お元気ですか?夜の冷え込みが厳しくなりました。

 新型コロナ感染の拡大が続いていますが、日本で感染者が初めて確認されてからもう10か月以上経ちます。

 世界的なパンデミックで人間社会は大混乱ですが、日本は海外と比べて(飽くまで比較論)感染者、重傷者が少ない。また時の経過とともに年齢など患者特性別の影響度データもそれなりに蓄積されているはずです。いうまでもなく、そうした患者特性、影響度データに明日の活路を見出すヒントがあるのは明らかです。

 にもかかわらず、政策論議は相変わらず「経済か?命か?」「GOTOか?医療崩壊か?」の二元論。いずれも国民全体を十羽一絡げにして、ひとつの大きな網で覆うような主張ばかりです。しかもメディアもそれを煽っている。

 素人的には、海外と比べた場合の日本の特性、年齢層別の影響度がわかれば、もう少しきめ細かな対策が打てそうなものではないかと思うのですが、あんまりそういう議論にならない。

 なんでですかね?歯がゆい思いを抱えて過ごす今日この頃です。まあ、なんとか乗り切りましょう!

 写真は日本橋三越で。たまたま通りかかった食品売り場で、ものすごくおいしそうできれいなケーキを見つけました。まるで王冠のよう。お値段の方もご高貴でございます(笑)。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。

 

神経難病をテーマにした映画「そこからの光~未来の私から私へ~」配信スタート

 

 みなさんお元気ですか?今週からいよいよ12月に突入。寒さも一層、厳しくなります。

 さて今週12月5日から、長編映画「そこからの光~未来の私から私へ~」がオンラインで無料配信されます。神経細胞が少しずつ無くなり、日常生活に様々な支障が出てしまう多発性硬化症(MS)という難病をテーマにした映画です。バイオジェン・ジャパンが疾患啓発を目的に制作、このたび上映会を開始します。

 ◎映画「そこからの光~未来の私から私へ」

 若い女性の主人公が突然、MSであると診断され、ショックを受けます。それでも家族、友人、医療従事者に支えられて明るく前向きに生きていく。そんな内容です。考えてみれば私たち一人ひとり、毎日完璧、毎日最高なんて人はそうそういない。常に何か課題を抱え、悩みながら生きている。難病の方と比較しては失礼かもしれませんが、この映画を観ると「課題を抱えながらも立ち止まらず前進していく」という、人がよりよく生きるうえで、もっとも大切なことを、改めて想起させてくれます。

 上映時間は80分程度。コロナ禍で何かと気分がふさぎがちな今日この頃。患者さん、ご家族だけでなくても、ちょっと気分をポジティブに切り替えたい方にいいかも知れません。

 バイオジェンが制作したものですが、まったく宣伝臭さがありません。むしろ逆に、製薬企業の研究者とか、MR(医薬情報担当者)が登場した方が、もっと生々しいリアリティが出たのに。。。と思うくらいです。

 製薬企業が映画を作るのは珍しいです。チャレンジングな試みとして応援したいです。

 それから薬価の中間年改定論議がいよいよ佳境を迎えます。どこまで切り込まれるか?現時点での可能性はゼロから100まであります。明日アップされる医薬経済12月1日号に現状を解説した記事を書きましたので、ご興味がある方は是非、ご覧ください。

 ◎中間年改定論議が「卸抜き」で佳境へ

 写真は近くのバス停で。イチョウの葉ももういなくなります。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

薬価改定で「濃密な」やり取り!!!

  みなさんお元気ですか?

 急速に冷え込んできました。

  コロナで記者会見や取材もリモートが増え、外出機会が減っているからでしょうか?今年は、なんだか冬が待ち遠しい。暖かいのに、外に出れないとなんだムズムズして欲求不満になりますが、寒いと「まあ仕方ないか」と、少し諦めがつくじゃないですか?って我ながらしようもないことを言ってます(笑)

 さて今週から21年度の薬価改定(医療保険で支払う医薬品の価格見直し)が本格化します。といっても12月末までに対象範囲、改定手法を決めなければならないので、残された時間はわずかです。ここからの1か月は国会議員、厚労省、財務省、製薬業界が入り乱れて、相当、濃密なやり取りがあります。振り落とされないようにしっかり取材して参ります。

 写真は近所の空き地で撮影。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。コロナ、インフルエンザ。くれぐれもお気を付けください!

※塩野義製薬の手代木功社長にインタビューしました。新中期経営計画、インフルエンザ治療薬ゾフルーザ、中国での合弁事業、AI(人工知能)創薬、エイズ治療薬のロイヤリティ契約、そしてあの方のこと。。。。。いくつもの質問に、言葉を濁さず、真正面からご回答してくださった手代木社長に感謝です。医薬経済11月15日号に掲載されております。是非、お読みください。

◆人口動静を見極め、「新手」を打つ

塩野義製薬・手代木功社長に聞く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意見対立や議論は別に「分断」ではない

  みなさんお元気ですか?

 日に日に寒くなります。ジャケット1枚で過ごせるのも後、何週間あるでしょう?

 その間に秋を楽しみたいですね。

 さて米国で大統領選を巡り、トランプ派とバイデン派が激しく対立しました。しかし、その対立をイチイチ「分断」って言葉で煽る必要はないんじゃないかと思います。

 私の持論というかほぼ一般論ですが選挙はある種の戦いで、投票者が、支持者ごとに分かれるのは当然なんです。だからそれぞれの陣営が対立するのは普通のことなわけです。その対立がちょっと激しくなるだけで「分断」でしょうか?

 逆に選挙でもみんな静かで無風状態。対立も、議論もないなんていう国があったら、そっちの方がどうかしているんじゃないかと思います。

 人と人は時に激しく対立し、議論し、そして融合し、また新たな形を作り、そこでさらに変化し、またまたその形を壊して、人と人が離れ対立し、くっつき。。。。。と、その永遠の繰り返し。むしろそれが健全なのではないか。それでいいんじゃないかと。そもそも約60兆個と言われる私たちの身体細胞がそうやって生命の躍動感を保っているではないですか。

 大統領選が終われば、米国の対立も時の経過とともに小さくなるでしょう。少なくとも「自由の国」という標ぼうが本当ならば。。。。

 写真は先日のうろこ雲。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

今期のインフルエンザ流行は小規模

 

  みなさんお元気ですか?

 飛び石連休の谷間。いかがお過ごしですか?

 さて今シーズンのインフルエンザ流行。前期より縮小すると言われています。

 それでもワクチンを接種する人は多く、すでに予約を締め切った医療機関もあるようです。

 毎年、インフルエンザワクチンは特定の医療機関が買いだめして、小さな医療機関に行き渡らないという「偏在」が問題になります。抱え込んでいる医療機関が使用しないで余ると廃棄となります。

 うまく均して、希望者全員が打てるといいなと思います。

 

 医薬経済20年11月1日号の執筆記事。ご興味がある方は是非、お読みください。

 ◆ワクチン市場がコロナで大荒れ

小児の予防接種が一時停滞、インフルは需要予測に変動要素も

 ◆塩野義の中国・アジア事業構想

平安保険との合弁会社で「販売力増強」「AI創薬」狙う

 

 ※写真は高尾山にて。紅葉にはまだちょっと早かったのですが、森林浴はサイコーでした!それではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

ワクチンに過度に期待せず「新生活様式」を追求して楽しみましょう!

  みなさんお元気ですか?秋晴れの月曜日!!!素晴らしい。

 さて新型コロナウイルスの感染拡大は、まだ続いております。

 しかし、当初のヒステリックな騒動は収まり、私たちもこの感染拡大の中で、なんとか「新たな生活様式」を見出そうと、試行錯誤しながら日々を過ごすようになりました。

 どんな時に感染しやすいか。どんな人が重症化しやすいか。データも蓄積され、少しづつ落ち着いてきました。

 ワクチン、治療薬の開発。企業のチャレンジは続いていますが、まだ決め手となるものは出ていません。

 ワクチンは、来年から少しずつ使えるものが出てくるようですが、過度な期待は戒めるべきでしょう。詳しい説明は省きますが、もっとも早く世の中に出てくるのはmRNAワクチンとか、DNAワクチンとか、遺伝子組み換えワクチンとか、これまで使ったことがない新技術で作ったものだからです。当然、安全性はクリアして出てきますが、効果、有効性がどのくらいあるのか?未知数です。実際に広く使われないと、なんとも言えないんです。また、海外企業発の場合、日本にどこまで回してくれるか。それも全くわかりません。

 だから当面、自分がかからぬよう、人に移さぬよう、またかかっても軽症で回復できるよう、1人1人が日々、試行錯誤を繰り返していくしかないと。そう思います。

 秋も深まってきます。食欲の秋、体育の秋、読書の秋。新しいスタイルで、楽しみたいものです。

 写真はクヌギ、クリ、どんぐり。きれいです。それでは、みなさん素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

バイオシミラーの国内普及には「技術力底上げ」の先行投資が必要

 みなさん、お元気ですか?日に日に気温が下がり、外出時にどんな服装にしようか。とまどう今日この頃です。

 さて先週、バイオシミラー協議会のオンラインフォーラムがありました。特許が切れたバイオ医薬品と、ほぼ同一の効能効果を持った医薬品をバイオシミラー(類似品)あるいはバイオ後続品と呼びます。もとのバイオ医薬品より価格が安いので、政府としては、低分子の後発品と同じように普及拡大を図り、医療費抑制につなげたいのですが、中々進みません。

 そもそもバイオで医薬品を作るには、高度な技術が必要で、その技術が普及しないと、バイオシミラーを作ることはできない。だから製品数を増やし、医療現場に普及させるには、まず企業の技術力を育てなければならないわけです。

 バイオシミラーが中々、出てこない。中々普及しない。議論は、毎回、そこが焦点になるわけですが、それ以前に、国内製薬各社の技術力を底上げする施策を打つことが大事ではないかと。そう思います。バイオシミラーで医療費抑制を目指すには、先行投資した方が、かえって近道なのではないでしょうか。

 写真は先週の朝、山手線新宿ホームで。三密もソーシャルディスタンスもあったもんじゃない状態に遭遇。私はなんとか2本見送って乗り込みました。それではみなさん、素敵な1週間をお過ごしください!

 

 

 

薬価改定論議はいまや「ゴールを見て見ぬふりしてボールを蹴りあうサッカー」かも知れない。

 みなさんお元気ですか?

 医療用医薬品の保険薬価の毎年改定。年末に向けてそろそろ議論が本格化しそうです。

 どのくらいの範囲の医薬品を改定対象とするかが焦点です。財務省は「保険薬価と実際に医療機関に販売してる価格が乖離し、医療保険での想定支払い額と、実際の販売額の差が大きいもの」としています。保険薬価と、販売価格が乖離していても、その金額が小さいものは対象にならないので、おそらく後発医薬品とか、基礎的医薬品は除外されるでしょう。また、新薬は、そんなに値引きしなくても売れるので、そもそも乖離、差額が少ない。そうなると対象は、特許が切れた医薬品、いわゆる長期収載医薬品となる。それは間違いないです。製薬業界も、すでに覚悟しており、議論はそんなに荒れないかもしれませんね。

 もうこれは「医薬経済」やこのブログで何度も書いていることですが、これからデジタルトランスフォーメーションが進行していけば、アナログで薬価調査して分析して改定するなんて作業は必要なくなる。場合によれば、毎年どころか、随時改定だってできるようになるでしょう。薬価を巡る政策論議は、ある意味、ゴールが見えているのに、それを見て見ぬふりしてボールを蹴り合うサッカーのような感じになってきました。

 写真は自宅近くで久々に購入した花。お店の人に「コロナ禍の影響はありましたか?」と聞くと「それほど。緊急事態宣言の時はむしろ売上が増えました」とのこと。やはり人は「なごみ」が必要なのです。それではみなさん素敵な1週間をお過ごしください。

 

 

後発品使用の次なる目標は「都道府県の別なく全国津々浦々80%達成」

みなさん、お元気ですか?

 薄曇りの月曜日。涼しくて過ごしやすいですね。

 

 さて長らく政府が掲げてきた後発医薬品の使用目標。「20年9月までに数量シェア80%達成を目指す」がひとまず終了しました。達成できているかどうかは、現在実施中の薬価調査の結果が出てみないとわからないですが、いろんな人の話を聞くと、ギリギリ足りないのではないかという意見が多いです。

 

 前回(昨年9月)の薬価調査で76.7%だったので、残すところあと3.3ポイントなのですが、どうでしょうか?薬価調査結果は例年、速報値が12月上旬、確定値が翌年3月なので、その結果を待つばかりです。

 ただ、その後、目標を「85%」、「90%」にかさ上げすることはおそらくないでしょう。諸外国を見ても80%以上いっている国はわずか。また、先発品はこれまで蓄積した安全性情報を持っているし、何らかの事情で後発品の安定供給に支障が起きた場合、バックアップに回ってもらう必要もあり、まったくなくなってしまったら困りますからね。それに、ひとえに80%といっても都道府県別でみると、バラバラ。まだ70%に行っていないところもある。

 

 おそらく次なる目標は「都道府県の別なく、押しなべて80%以上にする」という程度で落ち着くのではないでしょうか?

 そんな中、後発品ビジネスが急速に変化しています。これはもう完全に「業界再編」に入ったと断言していい!!!各社のチャレンジングな取り組みを記事にまとめました。医薬経済10年1日号。是非ともご一読ください。

◆後発品ビジネスは「業界再編」に突入

 ~「ポスト80%時代」のサバイバル戦略~

  写真は散歩中に出会った鮮やかな薔薇。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

 
 
 
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