【2月20日発】与党の元・前議員7人が「クロウト見解」披露 INES記者会見 中間年改定、高額薬剤、創薬力強化で

 

【写真】前列左から三ツ矢氏、丸川氏、橋本氏、とかしき氏、後列左から2人目=山田氏、3人目=鷲尾氏、5人目=伊佐氏。後列左端=梅田理事長、左から4人目=朝井代表

 一般社団法人新時代戦略研究所(INES)が19日に開いた「創薬イノベーション再興の会」(以下、再興の会)の設立記者会見にメンバーである与党自民・公明の元・前国会議員7人が登壇。今後の薬価政策ついてそれぞれの課題認識を披露した。7人はいずれも医療、医薬品業界に太いパイプを持って国政に取り組んできた経験豊富な政治のプロだ。それだけに、付け焼刃ではない、きらりと光る「クロウト発言」がいくつもあった。

 昨年末まで続いた25年4月の中間年改定論議の過程で明るみに出た業界の主張は「廃止」「延期」「中止」一辺倒で、水面下で行われていた調整内容は、全く表面化することなく最終デザインが決まり、公表された。ジャーナリストの私としては、こうした状況は由々しきことだと思っている。政策決定プロセスはもっと透明化されるべきだ。だが、官邸と行政と業界という3つのファンクショだけでは、それにも限界もある。海外では第4、第5のファンクションとしてメディアや、ロビイストがいるが、日本では十分機能していない。

 「再興の会」の記者会見で、元・前議員らは「在野の強み」を強調した。過密な国会スケジュールに追われることなく、じっくり腰を据えて政策立案に臨み、政局のしがらみから離れて動く。そして政策提案できると。勿論、各人、国政復帰を目指しているが、「再興の会」という枠組みを通じて「浪人期間中」も精力的に動く意欲を見せている。期間限定ではあるが日本では、これまであまり例がない“ロビイスト集団”として一定の力を発揮するかも知れない。記者会見では、その予兆を感じた。

 前述したが、記者会見での発言も、単に選挙で票を得たいがためのパフォーマンスを超える現実的なものが多々あった。

 例えば自民党社会保障制度調査会「創薬力の強化育成に関するプロジェクトチーム(PT)」の元座長、橋本岳氏は、

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【2月14日発】田辺三菱と住友ファーマは悲観すべきではない!

 

田辺三菱製薬本社ビル

  三菱ケミカルが子会社、田辺三菱の売却を決定、住友化学も子会社、住友ファーマを「そのうち売却するのでは」と取り沙汰されている。いずれも事業不振が発端で、従業員の心情を慮れば「ネガティブ」だ。一般紙、専門紙が発信するニュースも悲観的な仕立てが多い。しかし、海外の総合化学メーカーの歴史を振り返れば、必ずしもネガティブではない。三菱や、住友の動きはむしろ10年、20年遅れている。次世代の医療用医薬品ビジネスという鳥瞰視点に立てば「前進」と言ってもいいくらいだ。

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【2月12日発】頼れる議員がいない!自民“氷河期” INESが状況打開に動く!

 

◆国会議事堂

 昨年の衆院選で自民、公明政権は過半数割れ、少数与党となった。製薬業界とつながりの深い多くの自民党議員が落選の憂き目を見た。そんな状況下、製薬業界内で、国民民主党人気が急激にアップしている。国民は「政策ごとに対応を決める」との方針を打ち出し、自公政権のカウンターパートで野党第一党の立憲民主党とも距離を置いている。そのため石破政権は、際どい政策、法案を具現化する際、逐次、国民に近づかざるを得ない。国民が「キャスティングボードを握る」と言われる所以は、そこにある。国民は15年4月の中間年薬価改定で「廃止」を主張し、最も先鋭的に動いた。それが評価され、7月の参院選でも、一定の製薬業界票を集めるだろう。しかし、業界関係者の声を聞くと

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【2月6日発】立民、国民の「中間改定廃止」法案はどうなるのか?

 

◆国会議事堂

 立憲民主党と国民民主党が国会に共同で提出した「薬価改定は原則、2年に一回」などとする健保法改正法案は

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【2月3日発】ファイザー日本の新社長 「研究開発畑」から「マネジメント畑」にバトンタッチ!日本特有の市場でいかに業績、名声を上げるか?

 2025年1月最終週に大手製薬企業のトップ交代発表が集中した。ファイザー日本法人、武田薬品、第一三共(発表順)で、いずれも日本の医療用医薬品市場の根幹を担う新薬メーカーだ。業界フェーズの変化を象徴する出来事と言っていいだろう。ただ、新トップの立ち位置、背景、課題は異なる。ファイザー日本法人は

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【1月29日発】福岡厚相 中間年改定“無し”なら「改定時加算」や「不採算品引き上げ」もできない!※一部修正

25年4月に実施が決まった中間年薬価改定ーー。業界団体は「遺憾に思う」とし、27年改定論議で引き続き「廃止、延期」を求めるスタンスを崩していない。しかし、国会でそれに冷や水を浴びせる発言が飛び出した。29日の参院本会議で、福岡資麿厚労相が4月の中間年改定で

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【1月23日発】新薬創出加算を巡る随想② 「エグゼンプト・ドラッグ」には戸惑いの声もあった。 

 通常国会が24日に召集される。立憲民主党と国民民主党が「薬価改定は原則2年に一回」とシバリをつける法案を共同提出しており、製薬業界としては、その行方が注目される。もっとも25年度予算案が中心になるので、同法案が次期国会で審議されるかどうかかなり際どいのだが、審議の俎上に上がりさえすれば、国会の場で、現行薬価制度の課題が国民に

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【1月20日発】最低薬価引き上げ、四半世紀ぶりの「政策対応」は快挙だ!さてこの先は?

 あまりスポットが当たっていないが15年4月の薬価中間年改定で、「最低薬価」の引き上げが決まったのは画期的だ。「最低薬価」は2000年にルールが明確化されて以来、過去2度の消費税引き上げ対応を除くと、何も手当されてこなかった。しかし今回は、物価、材料費高騰への配慮、安定供給確保などの観点で、対象品目全体で概ね3%程度上げる。実に四半世紀ぶりの“政策対応”ということになる。対象品取り扱い企業から、かねてから「これ以上、放って置かれると供給継続できない」との声が上がっていた。患者負担は微増になる可能性があるかも知らないが、供給が途絶えたら元も子もない。当該企業のみならず、医薬品を処方する医師、最終消費者

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【1月15日発】新薬創出加算を巡る随想① 始まりは後輩記者からの一本の電話だった

 

◆財務省全景

 25年4月に中間年改定が実施される。内容は、度々報じているので繰り返さない。しかし、いまのままの仕組みでは今後も毎年、毎年、年末の予算編成ギリギリまで翌年の改定デザインを巡って議論が続くだろう。この循環を切り崩すには、政治、行政、業界の大きな覚悟がいる。やるかやらないかーー。26年度改定を巡る今後の議論は

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【25年1月9日発】 中間年改定に抗する戦略を“練り直す”時期だ!

薬業4団体の新年賀詞交換会が8日、都内ホテルで開かれた。昨年末ギリギリまで続いた25年4月の中間年改定論議の余韻冷めやらぬ中、600人を超える業界関係者が集った。中間年改定は国家財源が絡むので、正式には近く開かれる通常国会での予算案の成立が前提だが

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