製薬企業の飽くなき新薬開発チャレンジーーー。目的は当然、収益アップですが、行き着く先は、人々の健康と幸せの向上でなければならない。日本には国民皆保険制があって、医薬品は全部保険で認められる(現物給付)。だから、一定程度、国の財政の制約を受けざるを得ない。制約が緩すぎれば、製薬企業は潤うが、財政がもたない。といって制約が強すぎれば、製薬ビジネスは活気を無くし、産業は衰退する。
目まぐるしく変化する時代の「感性」をしっかり捉えながら、ちょうどよいバランスを常に探り続ける。永遠不変の「絶対的な正解」なんてない。だから絶えず議論し、修正し、保守点検して、また議論し、修正し、保守点検し、そしてまた。。。を繰り返す。それが新薬開発と保険財政の関係です。
さてIQVIAのオンデマンドセミナー(4月28日収録)の申し込みが始まりました。私は新型コロナなど感染症治療薬と、現在、注目されているアルツハイマー型認知症治療薬の開発について、医療保険財政との関係、課題を講演させていだきました。お時間があったら、是非、ご視聴ください。
新薬が与えるアルツハイマーの治療と医療保険制度への影響 (utobrain.co.jp)
みなさんお元気ですか?シトシト雨の水曜日。。。
さて、薬価制度との関連において日本の医薬品価格交渉がどれだけ歪んでいるかー。ようやく有識者のみなさまも重い腰をあげて、改善に動き出しました。
江利川毅氏(元厚労省事務次官、元内閣府事務次官)が理事長を務める医療科学研究所(1990年10月にエーザイが 創業50周年記念で設立した財団法人が前身)が25日、医薬品流通問題の報告書を公表しました。趣旨、全文は以下から読めます。
「医薬品流通問題研究プロジェクト報告書」について | 医研について | 公益財団法人 医療科学研究所 (iken.org)
それと私が21年8月に書いた問題提起の記事も以下にご紹介します。併せてお読みになると、問題の「本質」「核心」を、より深く見つめることができると思います。僭越ながら。。。
医薬品流通の深すぎる闇…卸4社の「談合」で見えてきた「歪んだ商取引」の実態(井高 恭彦) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)
ではでは!
日本の製薬企業で最も売上高が大きい武田薬品ですが、株式市場の評価は安定しません。
19年のシャイアー買収で売上高3兆円規模のグローバル企業に変貌を遂げ、その後、収益を伸ばしていますが、巨額な有利子負債を抱えてリストラを断行、一方で高額な役員報酬(クリストフ・ウェバー氏=21年度18億5800万円)、高配当(1株180円)を出し続ける武田薬品ーーー。この現状を是とするか非とするか。株式市場も困惑し、なかなか評価が定まらないのです。
そうした中、武田薬品のクリストフ・ウェバー代表取締役社長が4月21日、国際医薬品開発展「CPHI ジャパン2023」で“20回特別基調講演”の演者として
薬新プラザの会員のみなさま!
いつもご指導、ご支援、ご声援ありがとうございます。
新しい会員様向け記事を明日4月25日午前中に発信いたします!
しばらくお待ちください。
井高 恭彦
※株式会社薬新は、ナルシスティックな「独善報道」、アクセス稼ぎの「煽り報道」、発信元の情報を右から左に大量に垂れ流す「AI報道」とは、一線を画し、事象の「本質」「核心」に迫ります。