Posted on 3月 30th, 2024 by IDAKA

◆小林製薬の小林章浩社長
小林製薬は29日、同社が製造・販売した「麹紅(べにこうじ)」入りサプリメント(機能性表示食品)で死亡を含む重篤な健康被害が続出している問題について大阪市内で記者会見した。会見はおよそ4時間半に及び、質問した記者も数十人はいたと思う。しかし、的外れな質問や、ヒステリックに登壇者を追い詰めようとするだけの質問も多かった。
被害を巻き起こした原因物質が何なのか?勿論それも大事だが、そこは厚労省含め専門家に分析を委ねていると言っているのだから苛立ちはわかるが押してもしょうがない。記者会見時点で企業に問うべきは、なぜ原因物質が混入したのか?どういう製造販売体制を取っていたのか?それに尽きる。その点を突いたのは質問した数10人うち、3、4人しかいなかった。
Posted on 3月 28th, 2024 by IDAKA

日本の製薬企業は、海外のグローバル企業との競争に勝つには規模が小さすぎるーー。 たびたび言われることだ。武見敬三現厚労相も大臣就任前そう主張していた。鴨下一郎内閣官房参与も昨秋、インタビューで同様のことを話されていた。要するに業界に再編統合を呼び掛けているのだ。2000年代初頭、一度、日本の製薬企業同士の合併が続出した。振り返れば取材者としてものすごくエキサイティングな時代だった。森岡茂夫元山之内製薬(現アステラス製薬)会長(18年に96歳で逝去)は、
Posted on 3月 27th, 2024 by IDAKA

◆第一三共の真鍋淳代表取締役会長兼CEO
第一三共が名実ともに「日本発グローバル企業」に変貌を遂げようとしている。好調な業績をけん引するのはがん治療に使う自社開発の抗体医薬複合体(ADC)エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)。日米欧で堅調に伸び3000億円超の大型製品に育っている。同社が2016年に「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業になる」という目標を掲げた時、エンハーツはまだ開発初期段階で、他の抗がん剤も数が揃ってなかった。正直、「えっ?いまから競合ひしめく“がん”ですか?大丈夫なのか?」と思った。しかし、いまや誰もが認める「がんに強みを持つ企業」になった。
Posted on 3月 22nd, 2024 by IDAKA

◆第一三共のケン・ケラー(Ken Keller)氏(オンコロジービジネスユニット長)
第一三共は22日、快進撃を続ける抗体薬物複合体(ADC)エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)に関する事業説明会を開催。2030年までにオンコロジービジネス領域で世界トップ10入りを目指す方針を示した。※この原稿は尊敬する業界OB「ShinOM」さんに書いていただきました!“精度”、“深み”、“切れ”が違います。他媒体では読めない!是非!
Posted on 3月 19th, 2024 by IDAKA

◆MeijiSeikaファルマの小林大吉郎代表取締役社長
MeijiSeikaファルマは19日、23年11月28日に薬機法上の承認を得たmRNAワクチン「コスタイベ」で、新たに実施した国内第3相臨床試験で、先行するファイザーのmRNAワクチン「コミナティ」と同等以上の有効性(免疫原性)、安全性が確認できたと発表した。小林大吉郎代表取締役社長は記者会見で「これをもってコスタイベのプラットフォーム(会員ページで解説)が確立できた」と述べ、今後速やかに新たな変異株に対応するワクチン開発を進め24年度の秋冬接種に備える方針を示した。
Posted on 3月 18th, 2024 by IDAKA

◆厚労省・医療用医薬品の流通改善懇談会
このサイトで何度も触れているが24年度の薬価制度改革は製薬業界の要望が数多く取り入れられた近年稀に見る内容になった。それはそれで業界にとって喜ばしいことだが、一方で薬価改定ルールの根幹を貫く「市場実勢価主義」の原則がどんどん崩れていっているように見える。これは業界にとって、ひいては国民にとっていいことなのかどうか。判断が付きかね、長年、業界取材に身を置く筆者としては戸惑いを覚える。
Posted on 3月 13th, 2024 by IDAKA

◆MIフォース・昌原 清植代表取締役社長
医薬品販売業務受託機関(CSO)が日本で産声を上げた98年から四半世紀経った。ご承知のようにコアビジネスは派遣MR(コントラクトMR=CMR)だ。移ろいやすく予測が難しい医薬品市場で、MRの一定数を「固定費」(自社雇用)から「変動費」(CMR)に切り換えれば経営を効率化できるーー。メーカー各社の大きな期待を背負って登場した。とはいえ過去25年を振り返るとCSO市場は決して右肩上がりではなかった。鈍化したり、再び伸びたりー。波があって平穏ではない。社会環境もクライアントニーズも刻々と変化している。CSO各社も新たな事業開拓に乗り出している。
Posted on 3月 8th, 2024 by IDAKA

◆エーザイの内藤晴夫代表執行役・CEO
エーザイの内藤晴夫代表執行役CEOが7日の記者懇談会で、早期アルツハイマー型認症(AD)の進行抑制薬レケンビ(レカネマブ)の成長戦略を示した。「我々はAD診断、治療の“旗手”。新しい道を切り開いていく」と意欲を表明、26年度に2.9億円、32年度に1.3 兆円の売り上げを見込んでいる。内藤CEOが言う通りエーザイはADの根本原因とされるアミロイドβ凝集体に直接作用する医薬品を初めて世に出したフロンティア(開拓者)企業だ。それは誰もが認めている。だからこそ越えねばならないハードルも多い。それを承知で、私は一国民としてエーザイに、新たにチャレンジして欲しいことをお伝えしたい。
Posted on 3月 5th, 2024 by IDAKA

◆田村憲久衆院議員・元厚労相
田村憲久衆院議員( 自民党政調会長代行・元厚労相)が4日に開かれた日本製薬工業協会主催の政策セミナー(日本経済新聞社共催)で、25年度に予定されている薬価の中間年改定の課題に言及した。24年度の通常改定は珍しく製薬業界の要望が多々受け入れられたから、その分、後が怖い。次の中間年改定は、従来以上に油断できない。田村氏の講演には、今後業界が「傾向と対策」を打ち立てるうえで、重要なポイントが散りばめられていた。
Posted on 3月 1st, 2024 by IDAKA

◆厚労省全景
24年度の薬価制度改革内容も決まり、行政、学識経験者、業界の識者に今後の課題について意見を聞いて回っている。必須質問項目のひとつに、保険薬価と、医療機関、薬局購入価の間に生ずる「薬価差」。そして薬価制度上、容認されている薬価差上限、「調整幅」(現行2%)がある。この2つはこのままでいいのか?ということだ。しかし、皆さん、総じてあまり話してくださらない。むしろ識者のうち何人かには「あなたなんで